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「約75年ぶり」「令和初」の新線開業に「名車」引退も 鉄道業界の2023年を振り返る

2023年12月16日(土) 鉄道コムスタッフ

私鉄で1位2位を争う豪華車両がデビュー! その他も続々登場した新型車

先に挙げた宇都宮ライトレールのHU300形以外にも、2023年には新型車両が多数デビューしました。

その中でも目玉と言えるのが、東武鉄道のN100系。「スペーシア X」の愛称を持つ、「スペーシア」こと100系の後継車両です。

「スペーシア X」ことN100系
「スペーシア X」ことN100系

東武特急の新たなフラッグシップ車両として登場したスペーシア Xは、スペーシアの個室や販売カウンター(ビュッフェ、営業終了済)といった要素を引き継ぎつつ、これらをブラッシュアップ。6室設けられた個室のうち1室は、私鉄最大級の広さをほこる「コックピットスイート」となり、カフェカウンター「GOEN CAFE SPACIA X」では同列車限定のクラフトビールやコーヒーなどを販売するといったように、上質なサービスを提供する列車となりました。西の近鉄「しまかぜ」と並ぶ、私鉄随一の豪華さを持つ特急車両ではないでしょうか。

私鉄最大級の広さをほこる個室「コックピットスイート」
私鉄最大級の広さをほこる個室「コックピットスイート」
1号車の「コックピットラウンジ」。日光金谷ホテルや大使館別荘などをモチーフとしています
1号車の「コックピットラウンジ」。日光金谷ホテルや大使館別荘などをモチーフとしています
1号車のカフェカウンター「GOEN CAFE SPACIA X」
1号車のカフェカウンター「GOEN CAFE SPACIA X」

2023年にデビューした特急型車両はスペーシア Xのみでしたが、一般型電車では、デザインが特徴的な車両が大阪で登場しました。大阪メトロの400系です。中央線用として投入された同形式は、宇宙船をイメージした独特な外観が目を引きます。中央線は、2025年の開催を予定する大阪・関西万博のアクセス路線の一つとして位置付けられており、400系は万博開催までに順次投入される計画です。

このほか、JR北海道の737系、JR貨物のEF510形300番台、泉北高速鉄道の9300系、福井鉄道のF2000形、南阿蘇鉄道のMT-4000形が、2023年にデビューしました。本記事の公開後ですが、鶴見線用の新型車、E131系1000番台も、12月24日に営業運転を開始する予定です。また、新形式ではないものの、3月には「オホーツク」「大雪」でキハ283系が営業運転を開始。また9月には、2022年まで新潟エリアで活躍してきたE127系が活躍の場を神奈川県に移し、南武支線で営業運転を開始しています。

南武支線用のE127系(右2本)。左2本は、E127系が置き換えた同線用の205系です(HIGE-KEI2さんの鉄道コム投稿写真)
南武支線用のE127系(右2本)。左2本は、E127系が置き換えた同線用の205系です(HIGE-KEI2さんの鉄道コム投稿写真)
泉北高速鉄道の9300系。南海8300系をベースとした車両です
泉北高速鉄道の9300系。南海8300系をベースとした車両です

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