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西武に「古くて新しい車両」ついに搬入! 今週一週間の鉄道ニュース

2024年5月26日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

一週間の鉄道ニュースをご紹介するこの連載。今回は、西武鉄道が導入する「古くて新しい車両」と、東北のローカル線の存廃問題を取り上げます。

西武鉄道では、古い方式で動く車両の置き換えのため、他社からの譲渡車両「サステナ車両」を導入することを発表しています。その第一陣となる編成が、19日から20日にかけて、西武鉄道に向けて回送されました。

今回回送されたのは、小田急電鉄で活躍していた8000形の8261編成。1983年にデビューした、小田急では最後の「白地に青帯」スタイルの形式です。西武は8000形のほか、東急9000系・9020系を今後譲受する計画。8000形は国分寺線、9000系・9020系は多摩川線、多摩湖線、西武秩父線、狭山線に投入する予定です。

小田急電鉄の8000形(画像は搬入編成とは別の編成)
小田急電鉄の8000形(画像は搬入編成とは別の編成)

ちなみに、8000形が置き換えるであろう西武2000系の中には、8000形よりも新しい車両が存在します。ただし、走行用の足回り機器(制御装置)が古い仕組み(界磁チョッパ制御)である2000系に対し、8000形は新しい方式(VVVFインバータ制御)に更新済みで、環境性能では有利です。

置き換えが進む西武2000系(画像は新宿線の列車)
置き換えが進む西武2000系(画像は新宿線の列車)

8000形は、2024年度中に国分寺線での営業運転を開始する予定です。鉄道コムが西武に以前取材した際には、車両の改造内容、車体や内装のデザインは未定で、「ご想像におまかせします」(広報担当者)という回答がありました。今後は西武線での運転に向けた機器の整備などが進められるはずですが、どのような姿でのデビューとなるのでしょうか。

もう一つご紹介するのは、東北のローカル線である、JR東日本の津軽線の話題です。青森県の津軽半島を南北に走る津軽線は、2022年8月の豪雨で被災し、現在まで蟹田~三厩間(青函トンネルへ向かう列車を除く)が運休となっています。JR東日本や自治体などでは存廃について議論が進められてきましたが、23日、津軽線の鉄路での復旧が断念されたと報道されました。

これまで、沿線4市町村のうち、今別町が鉄路での復旧にこだわっていましたが、その他の3自治体は他の交通手段への転換を容認する姿勢を目指していました。今回、今別町もモード転換を認める姿勢に転じたことで、津軽線末端区間の廃止が決定的となりました。

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