30年前の鉄道

京葉線全線開業、京王相模原線延伸など~平成2年春の鉄道動向

2020年4月21日(火) 鉄道コムスタッフ 冨田行一

30年前の1990年。元号では平成2年でした。令和2年の今、その平成2年春の鉄道はどんな様子だったのか、当時の写真をもとに振り返ってみようと思います。

1989年には大喪の礼などがあり、自粛ムードが続いていた観がありましたが、1990年の春先にはそれもなくなり、社会が大きく動き出す雰囲気を感じたものでした。

鉄道でも京葉線の全線開通、京王相模原線の延伸開業など、大きな動きがいくつかありました。華やかな雰囲気の中で開業初日を迎えたことが思い出されます。

平成2年3月10日の潮見駅。2番線を東京行き快速列車が通過していきました
平成2年3月10日の潮見駅。2番線を東京行き快速列車が通過していきました

3月10日、京葉線全線開通

京葉線の新木場~東京間が3月10日に延伸開業し、同線が全線開通を果たしました。2020年は30周年にあたる節目の年です。

同線が旅客線として最初に開業したのは、西船橋~千葉港(当時)間。1986年3月のことでした。その後、武蔵野線との連絡線(西船橋~市川塩浜間)などを含め、順次延伸。4年をかけ、全線が開通しました。東京発着で武蔵野線と直通する列車が運転を始め、東京圏を大回りする外環状線が完成したのもこの日でした。

延伸時に開業した新駅は、潮見、越中島、八丁堀、東京の4駅。越中島、八丁堀、東京の3駅はいずれも地下駅で、特に地下深くに設けられた京葉線東京駅は、ホームの深度をはじめ、既存の東京駅ホームとの距離や、連絡通路上の「動く歩道」などが大きな話題になりました。

筆者は、3月10日に延伸区間を訪ね、東京駅を起点に新木場駅まで順に乗り降りをしました。東京駅コンコースでは、「東京ベイライン開通」を祝す記念パネルの展示がなされ、「Keiyo Plaza」と称するスポットでは、記念オレンジカードの発売などもあり、盛況でした。

京葉線の東京駅地下ホームは、かつての東京都庁の北側に面した道路下に位置します。成田新幹線用の用地を活かしてホームを設けたため、立地、深度ともに特異。有楽町駅にも近く、東京駅として括るのは無理があるように感じたのを思い出します。

そんな地下ホームから、103系などに乗り、東へ。各駅停車での移動でしたが、京葉線内の快速運転が始まったのもこの日で、潮見駅を通過する快速列車を見送った時は、ちょっとした感動を覚えたものです。なお、当時の「京葉快速」(平日・土曜運転)の停車駅は、東京から先、八丁堀、新木場、舞浜、新浦安、検見川浜、稲毛海岸、蘇我でした。休日の快速「マリンドリーム」もあわせ、海浜幕張駅は通過扱い。幕張メッセはすでに開設され、動員数の多いイベントも数多く開催されていたので、なぜ快速停車駅にしなかったのか不思議に思ったものです。

京葉線東京駅ホーム。地下ホームで見る103系は新鮮でした
京葉線東京駅ホーム。地下ホームで見る103系は新鮮でした
越中島駅入口。駅の周辺は整備工事の最中でした
越中島駅入口。駅の周辺は整備工事の最中でした
見晴らしがいい潮見駅ホーム。ホーム端にはカメラを構える鉄道ファンの姿が見えます
見晴らしがいい潮見駅ホーム。ホーム端にはカメラを構える鉄道ファンの姿が見えます
新木場駅コンコース。こちらでは「ベイシティライン京葉線」の表記が見られました
新木場駅コンコース。こちらでは「ベイシティライン京葉線」の表記が見られました
記念オレンジカード。東京延伸開業にあわせて投入された205系がデザインされています
記念オレンジカード。東京延伸開業にあわせて投入された205系がデザインされています

その後、快速列車の設定、停車駅も変化し、駅周辺や沿線の風景も変わっていきました。新習志野~海浜幕張間では、新駅設置に向けた事業が進められています。全線開業から30年を経て、京葉線はさらなる進化を続けています。

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