鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

東武の新型特急「スペーシア X」、愛称予想キャンペーンとは一体何だった?

2022年7月23日(土) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

東武鉄道は、2023年に新型特急車両「スペーシア X」を導入します。従来の100系スペーシアからフラッグシップ車両の立場を引き継ぐ車両で、浅草~東武日光・鬼怒川温泉間で、1日2~4往復を運転する予定です。

2023年にデビューする「スペーシア X」(イメージ)
2023年にデビューする「スペーシア X」(イメージ)

ところで、7月15日に発表された「スペーシア X」の他にも、東武鉄道は愛称候補を発表していました。「プレミアムスペーシア」「グランスペーシア」「スペーシアルクス」の3つです。6月1日~7月14日には、この愛称の予想キャンペーンも開催されていましたが、一般的によく開催されるのは、愛称予想ではなく愛称募集です。このキャンペーンは一体何だったのでしょうか?

予想キャンペーンにおいて、東武は「沿線内外の皆様に親しみを持っていただくこと」を目的として掲げていました。その結果、応募総数は約2万1000件という結果となったということ。現行の100系「スペーシア」の愛称募集では約1万5000件だったということで、ネット全盛時代の現代と当時の違いはあれど、現行「スペーシア」よりも多くの注目を集めたことになります。

一般公募で愛称を決定した100系「スペーシア」
一般公募で愛称を決定した100系「スペーシア」

そして、予想キャンペーンで最も票を集めたのが、正式採用された「スペーシア X」でした。これはやらせではなく、同社の広報担当者いわく「たまたま」だったということ。実際、愛称の発表会にて配布された「スペーシア X」のファクトブックでも、「スケッチ段階から"X"をイメージ」と、当初より愛称が決定していたことがうかがえます。

「スペーシア X」の模型。先頭車側面の「X」のように、当初から「X」の愛称をイメージしてデザインされていました
「スペーシア X」の模型。先頭車側面の「X」のように、当初から「X」の愛称をイメージしてデザインされていました

なお、決定した愛称の「X」には、「車両エクステリアデザインにモチーフとして取り入れた鹿沼組子の象徴的な『X』模様」、「新型車両による旅体験(Experience)を表す『X』」、「新型車両がお客様に提供する様々な価値(Excellent,Extraなど)を表す『X』」、「新型車両が、文化や人々が交わり(cross=『X』)縁をつくる存在であること」「新型車両が、未知なる(X)可能性を秘めた存在であること」といった意味を込めたといいます。

「X」にさまざまな意味を持たせた「スペーシア X」
「X」にさまざまな意味を持たせた「スペーシア X」

ちなみに、残念ながら正式採用とならなかった3つの候補ですが、こちらも東武鉄道に意味を聞きました。

「グランスペーシア(GRAN SPACIA)」は、「かつてないほど上質な体験を届け、最上で特別な思い出をつくれる電車であるようになってほしい」。「プレミアムスペーシア」は、「スペーシアの系譜を受け継ぎ、より上質・上等な存在になってほしい」という意味でした。

「スペーシアルクス(SPACIA LUXE)」の「LUXE」は、優雅や高級、贅沢といった意味で、光を表す「LUX」にも通じます。これらのことから、「上質で思い出深い鉄道体験をもたらす光のような存在になってほしい」という意味を込めたといいます。

鉄道コムの最新情報を無料でお知らせしますプッシュ通知を受け取りますか?

鉄道コムおすすめ情報

画像

700系も順次置き換えへ

500系の引退時期が発表されましたが、700系も順次置き換えられることが明らかになりました。

画像

2027年に500系引退

2027年をめどに運用終了すると発表。N700系の8両短縮編成で置き換えへ。

画像

京都鉄博で「はなあかり」展示

8月30日~9月3日、京都鉄道博物館にて「はなあかり」を展示。8月29日には有料の先行見学会も。

画像

南海7100系復刻塗装

南海7100系の1本が、緑色の復刻塗装に。8月21日に営業運転を開始予定。

画像

「モード」を使いこなそう

カメラの設定は意外と知らずに使っている人も? 上達に不可欠なモード設定について、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

7月の鉄道イベント一覧

いよいよ夏本番、鉄道イベントも多数。7月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。