鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

JR東などが新型架線を開発、埼京線の一部で試験導入

2023年5月24日(水)14時25分

JR東日本、プロテリアルは24日、新型トロリ線を共同開発したと発表した。

本線用の新型トロリ線
本線用の新型トロリ線

トロリ線は、電車に電気を供給する架線のうち、パンタグラフと直に接する電線のこと。これまでJR東日本が在来線で使用してきたトロリ線では、銅を主材にスズを添加した「銅スズ合金トロリ線」を採用していた。今回開発した新型トロリ線は、スズに加え、新たにインジウムを添加。従来品に比べ、耐引張荷重を約25パーセント強化したという。

両社では、新型トロリ線について、摩耗低減効果に加え、摩耗量の許容限界を拡大する効果があると説明。張替周期を約1.4倍に延伸することができるという。これにより、現行品で張替周期が20年の線区ではこれを7年延伸できるようになるなど、摩耗が激しく張替周期が短い箇所で、人件費・整備費におけるコストダウンが期待できるとしている。加えて、車両基地・側線用のトロリ線は、電気・軌道総合検測車が走行しない区間であることを想定し開発。側面に摩耗管理用の溝を設けることで、摩耗状態を容易に確認できるようになり、メンテナンスの効率化を図る。

新型トロリ線の概要
新型トロリ線の概要

JR東日本では、5月中旬より、埼京線の中浦和~南与野間および南与野駅構内において、本線用の新型トロリ線を試験導入した。同社では、設備の老朽度や導入効果、他設備への影響などを考慮しつつ、その他区間への導入を検討するとしている。

新型トロリ線の張替の様子
新型トロリ線の張替の様子
2023年5月24日(水)14時25分更新

鉄道未来インデックス

  • 阪急京都線座席指定サービス「PRiVACE」導入[2024年7月]
  • 阪急2000系・2300系導入[2024年夏]
  • 駒沢大学駅リニューアル工事竣工[2024年夏]
  • 相鉄ゆめが丘駅リニューアル工事完成[2024年夏ごろ]
  • 津山駅リニューアル工事完了[2024年夏ごろ]
  • 京成 関東鉄道100パーセント子会社化[2024年9月1日(日)]
  • 大阪駅西側新改札口全面開業[2024年夏]

鉄道コムおすすめ情報

画像

めでたいでんしゃの「祖先」

7月13日に南海の観光列車「はじまりの『めでたいでんしゃ』」がデビューへ。2000系を改造。

画像

西武「2色塗り」復刻

2000系1本を対象に、1961年まで使用のデザインでラッピング。ただし先頭部のみ。

画像

特別仕様車イベント走行

銀座線1000系特別仕様車で実施。車内照明の色味変更や「予備灯」点灯でレトロ感を演出。

画像

京急ファミリーフェスタ

5月26日、久里浜工場にて開催。子ども向けのイベントが中心で、今年度は親子限定の事前申込制。

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

4月の鉄道イベント一覧

いよいよ新年度。本年度も鉄道コムをよろしくお願いします。鉄道旅行や撮影の計画は、イベント情報から。