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恵比寿、黒磯、河辺 JR新宿駅のかつての行先をふりかえる(2002年秋編)

2023年12月2日(土) 鉄道コムスタッフ 冨田行一

1日平均の利用者が全国で最も多いJR新宿駅。JR東日本の2022年度の乗車人員で見ても1日に約60万人を超え、その数は際立っています。

その新宿駅は路線や系統も充実していて、他社線への乗り入れ先を含めて行先が多様なのも特徴的。それらネットワークが多くの利用者を支えていると言っていいでしょう。

2002年11月に調べた時は、秋の臨時列車も合わせて、行先としての駅名が明確だった分は57に上りました。当時との比較で2023年の同時期で見たところ、秋と冬の臨時列車を加えた行先は54。数としては大きな変化はありませんでしたが、定期列車の行先で2002年、2023年で同じだったのは37にとどまり、そのほかは行先から外れたか、新たに加わったかのどちらかということがわかりました。

行先の変遷において、この20年余りで大きかったのは、りんかい線への乗り入れ、相鉄・JR直通線の開業、JR・東武直通特急の運転開始、湘南新宿ラインの設定見直しなどが挙げられます。恵比寿止まりだった埼京線の列車が新木場や海老名へ直通するようになり、特急列車の行先として東武日光、鬼怒川温泉が加わり、久里浜、横須賀、黒磯が行先からなくなり、といった変化。中央線快速列車が立川から先で枝分かれするように走っていた際の行先のうち、2002年当時は高麗川、河辺、武蔵五日市もありましたが、現状の同快速列車下り方面の行先は、河口湖、大月、高尾、八王子、豊田、立川、国分寺、武蔵小金井、青梅の9つになったという点も見逃せません。

2006年3月にデビューした東武直通特急。新宿から東武日光、鬼怒川温泉に1本で行けるようになりました。写真は「スペーシアきぬがわ」3号(2006年4月7日撮影)
2006年3月にデビューした東武直通特急。新宿から東武日光、鬼怒川温泉に1本で行けるようになりました。写真は「スペーシアきぬがわ」3号(2006年4月7日撮影)

2002年には快速「ムーンライトえちご」で村上まで行けた新宿駅。同年秋の臨時快速「効能温泉吾妻号」は、万座・鹿沢口までの運転でなかなかの距離でした。今秋・今冬の新宿発着の臨時列車は、現時点ではいずれも特急がメインで、かつてのような「快速」の設定がないのも一つの変化と言えそうです。いずれにしろ、その気になればさまざまな行先に一本で行けるのがJR新宿駅。元日の夜行特急で房総方面の初日の出を見に行くのもいいと思います。

JR新宿駅の行先(駅名)一覧
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