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「横コツ」ってなに? 車両に書かれた漢字とカタカナの暗号を解読せよ!

2022年7月18日(祝) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

JRの車両を見ると、側面の片隅に「横コツ」、「近モリ」、「広セキ」など、漢字とカタカナを組み合わせた文字が書かれています。この暗号チックな表記の意味、ご存知でしょうか。

暗号みたい……?
暗号みたい……?

これは、その車両が所属する車両基地を表しています。漢字は、その車両基地を統括する支社や統括部名、カタカナが車両基地の名称を電報略号でんぽうりゃくごうで示したものです。これは、駅や信号場といった鉄道施設間の連絡のさい、読み間違いを防ぎ、簡単に理解できるよう、その名称をカタカナで略したもの。かつて各種連絡に電報を使っていた名残です。「コツ」は東海道本線の国府津こうづの略号です。つまり、「横コツ」は、「JR東日本の横浜支社が管理する国府津車両センター(の所属)」ということになります。

もちろん、横浜支社が管理する車両基地(車両センター)は国府津以外にもあるので、横浜の周辺を走る電車すべてが「横コツ」の表記であるわけではありません。また、東海道本線には、大宮支社管理の小山車両センターに配属される「宮ヤマ」表記の車両も走っています。このように、複数の車両基地が同じデザインの車両を持つケースもありますが、所属表記を見れば、その車両の配属先を判別できます。

なお、車両の転属や基地の統括組織の変更などがあると、この表記は新しいものに書き換わります。ただ、周辺の車両基地の一時的な車両不足を補う「貸出」など、例外的に表記を変えない対応もあるようです。

JRゆめ咲線を走るスカイブルーの103系。転属ではなく、吹田総合車両所日根野支所(近ヒネ)からの貸出扱いでした
JRゆめ咲線を走るスカイブルーの103系。転属ではなく、吹田総合車両所日根野支所(近ヒネ)からの貸出扱いでした

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