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夜間移動で「青春旅」がさらにお得に!? 仙台~苫小牧間7700円のキャンペーン、太平洋フェリーが実施へ

2024年2月12日(祝) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

名古屋~仙台~苫小牧間でカーフェリーを運航している太平洋フェリーは、3月1日~4月10日の期間限定で、「青春【北海道⇔本州】アクセス特割」を実施すると発表しました。

太平洋フェリーの「いしかり」(画像:太平洋フェリー)
太平洋フェリーの「いしかり」(画像:太平洋フェリー)

この期間は、全国のJR線で普通・快速列車が乗り放題となる「青春18きっぷ」の利用期間と同じ。青春18きっぷユーザーにも船を利用してもらおうという戦略のようです。

青春アクセス特割は、太平洋フェリーの運航区間のうち、苫小牧~仙台間が対象となる割引。「B寝台」限定で、通常価格が片道1万1900円のところ、7700円で利用可能となります。また、同社が運航している3隻のフェリーのうち、同区間で隔日運航となっている「きたかみ」では、朝食バイキングの券もセットとなっています。

B寝台といえば、鉄道では寝台列車では下のグレードという扱いですが、太平洋フェリーでは最下等の一つ上。いわゆる「雑魚寝」ではなく、カプセルホテルのようなタイプの寝台で、ロールカーテンつきである程度のプライバシーは確保されています。

青春アクセス特割で利用できる「B寝台」(画像:太平洋フェリー)
青春アクセス特割で利用できる「B寝台」(画像:太平洋フェリー)

この割引はインターネット予約限定。空席があれば、出港の5時間前まで予約できるといいます。

青春18きっぷが使える列車としては、かつては「ムーンライトながら」などの夜行快速列車があり、寝ながら移動する時間の有効活用が可能でした。しかし、現代の日本では、定期寝台列車自体が「サンライズエクスプレス」のみで、ほぼ壊滅状態。青春18きっぷが使える夜行列車は、2020年の「ながら」廃止で消滅してしています。

夜行のフェリーは、お値段こそ一般的なホテル並みですが、夜行列車同様に寝ながら移動できる乗り物なので、「移動するホテルに宿泊」という感覚で利用できます。高速バスでも同じような使い方はできますが、フェリーは自席以外でも利用できるフリースペースがあり、多くの船では大浴場も設置しているなど、設備面ではフェリーの方が上です。

太平洋フェリーでは、今回の割引を活用する例として、東京を早朝に出発し、在来線で仙台入り。仙台観光後にフェリーに乗り、翌朝に苫小牧から再び列車に……というプランを紹介しています。このように、鉄道だけでなく、さまざまな乗り物を組み合わせることで、青春18きっぷの旅の幅が広がりそうです。

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