鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

鉄道コらム

駅長さんは各駅に1人ずつ……ではない? そもそも「駅長」ではない会社も

2023年5月6日(土) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

駅長さんといえば、駅のトップに立つ人、ということは、みなさんご存じの通りです。ですが、全ての駅に駅長がいるのか、といえば、実はそうではありません。

セレモニーで出発合図を行う駅長
セレモニーで出発合図を行う駅長

北海道の小駅が舞台となった小説・映画「鉄道員」(ぽっぽや)のように、かつては小さな駅にも駅長が配置されていました。しかし現代では、駅長は主要駅のみに配置されることが多くなっています。

このような場合、駅長は複数の駅をまとめた「管区」(会社によって呼び方は異なります)の長という役割になります。よくある例が、A駅、B駅、C駅をまとめて管理する「A管区」という組織のトップで、会社によっては駅長ではなく「管区長」や「管理駅長」といった名前で呼ばれることもあります。

駅管区のイメージ
駅管区のイメージ

この組織構成は、駅長が複数駅を統括する東急や京成、管区長が複数駅を管理する相鉄、管区長と駅長は別の役職となっている小田急などと、会社ごとに別々のものが採用されています。

駅のトップとしての駅長は、組織管理だけでなく、列車を安全に運転させるための業務も担っています。具体的には、列車に出発合図を出したり、信号を操作するなどです。これらの運転取扱業務は、駅長1人が24時間365日対応することは無理なので、助役や主任といった下位の駅員も、「当務駅長」(これも会社によって呼び方は異なります)として、業務に携わっているのです。

話を組織のトップに戻すと、開業式典などで、駅長が手を上げる「出発合図」を実施することがあります。これは先述の運転取扱業務の一つ。セレモニー的な扱いが強いしぐさですが、実は重要な駅長の仕事の一つなのです。

鉄道コムおすすめ情報

画像

めでたいでんしゃの「祖先」

7月13日に南海の観光列車「はじまりの『めでたいでんしゃ』」がデビューへ。2000系を改造。

画像

西武「2色塗り」復刻

2000系1本を対象に、1961年まで使用のデザインでラッピング。ただし先頭部のみ。

画像

特別仕様車イベント走行

銀座線1000系特別仕様車で実施。車内照明の色味変更や「予備灯」点灯でレトロ感を演出。

画像

京急ファミリーフェスタ

5月26日、久里浜工場にて開催。子ども向けのイベントが中心で、今年度は親子限定の事前申込制。

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

4月の鉄道イベント一覧

いよいよ新年度。本年度も鉄道コムをよろしくお願いします。鉄道旅行や撮影の計画は、イベント情報から。