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新駅や新線の開業に、旧型車両の引退 2023年3月のダイヤ改正、何が変わる?

2023年3月16日(木) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

北海道を駆けたディーゼル特急 引退車両と復活車両

JR北海道では、特急列車で活躍してきたキハ183系が、長年の活躍に終止符を打ちます。

いよいよ引退するキハ183系
いよいよ引退するキハ183系

キハ183系は、1980年にデビューした特急型気動車。それまで北海道で使用されていたキハ80系とは異なり、道内専用形式として開発されました。当初は、先頭車は485系などに似た高運転台の「スラントノーズ」でしたが、国鉄分割民営化を控えた1986年には、貫通型の車両が登場しました。

初期に製造された「スラントノーズ」のキハ183系
初期に製造された「スラントノーズ」のキハ183系

函館本線でキハ281系による「スーパー北斗」が運転を開始した1994年には、時速130キロ運転に対応した改造車両も登場。振り子式車両のキハ281系と同等とはいえませんが、それでも従来以上の性能を手に入れました。このほか、「北斗」に連結されたハイデッカーグリーン車や、「スーパーとかち」に連結された2階建て車両など、キハ183系バリエーションに富んだグループとなりました。

北海道全域で活躍してきたキハ183系も、2000年ごろになると、後継形式に置き換えられていきます。2018年には、「旭山動物園号」に使われていた編成を含む0番台が消滅。残った車両も、同年からは石北本線系統の「オホーツク」「大雪」のみの充当となっていました。

また、ダイヤ改正と同時ではありませんが、JR北海道では「ノースレインボーエクスプレス」もこの春に引退します。国鉄およびJR北海道では、道内各地のスキー場などのリゾート地に向けて走るリゾート列車として、さまざまな車両を投入してきました。リゾート列車の最後の生き残りであるノースレインボーエクスプレスは、見た目はハイデッカー車体が特徴的な独特の車両ですが、形式としてはキハ183系に属します。

2023年春に引退するキハ183系「ノースレインボーエクスプレス」
2023年春に引退するキハ183系「ノースレインボーエクスプレス」

キハ183系に代わり、「オホーツク」「大雪」に投入されるのは、キハ283系。新造した車両ではなく、かつては石勝線・根室本線系統の特急「おおぞら」で活躍していた車両です。2022年3月のダイヤ改正でキハ261系に置き換えられ、一旦運用を終えたキハ283系ですが、路線を移し、ふたたび都市間輸送の任に就くことになります。

「オホーツク」「大雪」に投入されるキハ283系(「おおぞら」での運用時代)
「オホーツク」「大雪」に投入されるキハ283系(「おおぞら」での運用時代)

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