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新幹線開業に新型車両の登場など 鉄道開業150周年を迎えた2022年を振り返る

2022年12月30日(金) 鉄道コムスタッフ

2022年も相次いだ災害、11年ぶりに復活した路線も

近年激化する災害によって、日本の鉄道路線は毎年のように被害を受けています。2022年も、残念ながら災害によって長期運休する路線がありました。

8月の豪雨では、東北地方を中心に広範囲で被害が発生。鉄道路線でも、奥羽本線、津軽線、五能線、花輪線、磐越西線、米坂線、秋田内陸縦貫鉄道線が路盤崩落や鉄橋流失などの被害を受け、長期の不通を余儀なくされました。このうち、奥羽本線、五能線、秋田内陸縦貫鉄道線は2022年内に復旧し、磐越西線も2023年春ごろの復旧見込みとなっています。しかし、それ以外の路線については、現時点では復旧の目途が立っていません。

9月の台風シーズンでは、久大本線や大井川鐵道線などが被災。現時点でも、大井川本線の家山~千頭間はバスによる代行輸送が続いています。

さらに、2022年は地震による被害も発生。3月17日に発生した福島県沖地震によって、常磐線や阿武隈急行線などが被害を受けました。鉄道の被害で特に注目されたのは東北新幹線で、H5系およびE6系の17両編成による「やまびこ」223号が脱線。各社が進めてきた地震対策によって、死者が発生する大惨事は防ぐことができましたが、車両は17両中16両が脱線。車体自体は原型をとどめていたものの、脱線時の衝撃度合いが不明なことから、H5系、E6系ともに全車が使用継続を断念されています。

福島県沖地震による脱線事故で廃車となったH5系H2編成
福島県沖地震による脱線事故で廃車となったH5系H2編成

一方で、長期に及んだ災害不通から復活した路線も。福島県と新潟県を走る只見線が、10月1日に全線で運転を再開しました。同線は2011年7月の豪雨で被害を受け、会津川口~只見間が約11年もの間運休となっていました。当初はバス転換も模索されていましたが、福島県が設備を保有するなどの復旧支援策が採られたことで、無事に鉄路での再開が実現しました。

このほか、豪雨で鉄橋が流出したアルピコ交通上高地線も、6月に運転を再開。2021年8月の被害から、約10か月後のことでした。

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