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小田急車両の小さな代がわり 消えゆく伝統のロイヤルブルー

2022年11月26日(土) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

小田急線の電車はロマンスカーを除き、「白またはシルバーの車体に青色のライン」のスタイルに統一されています。が、その「青色のライン」の色調が、車両によって微妙に異なることはご存知でしょうか?

もともと小田急の車両で使われていた青いラインの色は、「ロイヤルブルー」と呼ばれます。一般的な水色よりも少し青緑に近いような、独特の色合いです。一方、近年勢力を増している新しい色が、「インペリアルブルー」。色鉛筆の「水色」に近い色合いで、ロイヤルブルーよりもさわやかな印象を受けます。

ロイヤルブルーの車両(左)とインペリアルブルーの車両(右)
ロイヤルブルーの車両(左)とインペリアルブルーの車両(右)

インペリアルブルーは、2007年デビューの4000形から採用されました。同形式の製造を担当していた東急車輛製造(当時)のデザイナーが「ステンレスの車体にはインペリアルブルーの方が似合う」と提案し、小田急側が受け入れたことがきっかけなのだそうです。以降、鋼製車の8000形を除く既存のステンレス車両もラインカラーの変更が進み、従来のロイヤルブルーは少しずつ数を減らしています。なお、最新の5000形は、インペリアルブルーのほかに「アズールブルー」を用いた2色構成となっています。

昔ながらのスタイルの8000形(左)と、アズールブルーを追加した2色構成の5000形(右)
昔ながらのスタイルの8000形(左)と、アズールブルーを追加した2色構成の5000形(右)

誰かが言っていた「白って200色あんねん」ではありませんが、同じように見える青色も、じつは微妙な違いがあります。こうした細かい違いを見られるのは、現在のような変更の過渡期だけ。それを楽しめるあなたには、この言葉を贈ります。

ようこそ、小田急車両の「沼」へ。

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