1両だけの特別車
JR北海道が新千歳空港へのアクセス列車として運行している快速「エアポート」には、指定席車両「uシート」が連結されています。このuシートを連結した車両で特徴的なのが、721系のクハ721-1009。というのも、クハ721-1009は、uシートを備えた唯一の先頭車両なのです。
「エアポート」のuシートは、2000年にサービス提供が開始されました。当初は6両編成と3両編成のうち、それぞれ1両の半室がuシートとなっており、3両編成では4本がuシート設置編成となっていました。
2003年にはuシートの座席数を増やすため、uシート設置位置を半室から1両全室に変更する工事が実施されました。この際、3両編成4本のうち、3本のuシート装備車は普通車に復元されましたが、1編成のみは6両編成と同様にuシートを全室へと改造。この編成のクハ721-1009が、先頭車にuシートを装備する唯一の車両となったのです。
クハ721-1009を含むF-1009編成は、現在は普通列車などで活躍する機会が多くなっており、「エアポート」に充当されることはまれ。普通列車に充当される際、このuシートは他の車両と同じ自由席車両扱いとなるため、「乗り得」な車両となっています。