鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

JR東海、新幹線の営業用車両向け線路モニタリングシステムを開発 高速走行時の状態把握技術は国内初

2024年3月28日(木)16時26分

JR東海は28日、東海道新幹線向けの「軌道材料モニタリングシステム」を開発したと発表した。

東海道新幹線
東海道新幹線

同システムは、レール、枕木、固定ボルトなど、軌道を構成する「軌道材料」の状態を把握するためのもの。新幹線の高速走行中に状態把握できるシステムは、国内初の技術だとしている。

本システムを構成する計測装置は、営業用車両の床下に搭載する。装置は、高さ変化を検知する点群データ取得用のセンサー、軌道材料の状態を詳細に確認する画像データ取得用のカメラ、および照明からなる。装置で取得したデータは、メンテナンスに必要な情報を走行中に自動で抽出し、地上へ伝送できる。データ伝送は、今後整備するミリ波方式の列車無線を活用する。これまでの試験では、時速300キロでの走行時でも、安定して正確に軌道材料の状態を把握できることを確認しているという。

計測装置の搭載部位
計測装置の搭載部位
計測装置の概要
計測装置の概要
高速走行時に取得したデータ
高速走行時に取得したデータ

JR東海では現在、社員が上下線合計1000キロ以上を徒歩で移動しながら、軌道材料を点検する作業を、週1回程度実施している。同社では、本システムの導入により、営業用車両での自動データ取得が可能となり、従来以上のタイムリーな状態把握を実現するとしている。

JR東海は、本システムについて、システムの長期耐久性など、実用化に向けた検証および更なる精度向上を実施。2027年を予定するミリ波方式列車無線の運用開始後に導入する見込みだとしている。

2024年3月28日(木)16時26分更新

鉄道未来インデックス

  • 阪急京都線座席指定サービス「PRiVACE」導入[2024年7月]
  • 阪急2000系・2300系導入[2024年夏]
  • 駒沢大学駅リニューアル工事竣工[2024年夏]
  • 相鉄ゆめが丘駅リニューアル工事完成[2024年夏ごろ]
  • 津山駅リニューアル工事完了[2024年夏ごろ]
  • 京成 関東鉄道100パーセント子会社化[2024年9月1日(日)]
  • 大阪駅西側新改札口全面開業[2024年夏]

鉄道コムおすすめ情報

画像

めでたいでんしゃの「祖先」

7月13日に南海の観光列車「はじまりの『めでたいでんしゃ』」がデビューへ。2000系を改造。

画像

西武「2色塗り」復刻

2000系1本を対象に、1961年まで使用のデザインでラッピング。ただし先頭部のみ。

画像

特別仕様車イベント走行

銀座線1000系特別仕様車で実施。車内照明の色味変更や「予備灯」点灯でレトロ感を演出。

画像

京急ファミリーフェスタ

5月26日、久里浜工場にて開催。子ども向けのイベントが中心で、今年度は親子限定の事前申込制。

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

4月の鉄道イベント一覧

いよいよ新年度。本年度も鉄道コムをよろしくお願いします。鉄道旅行や撮影の計画は、イベント情報から。