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東武のSLのボイラーが帰還、2021年冬の完了に向け作業中

2021年5月26日(水) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

一部は新造品に交換も

1975年の引退後、約40年間の眠りについていた、この123号機。長年保存されてきたことで痛んでいる部分もあり、サッパボイラ搬入後に初めて水圧を掛けた際には、一部から水漏れしてしまう状態だったそう。それでも、各部分の手直しや、一部箇所では新造品に交換することで、蒸気機関車のボイラーとしての機能を取り戻したといいます。

初めて水圧を掛けた際の写真。水が漏れているのがわかります(画像:東武鉄道)
初めて水圧を掛けた際の写真。水が漏れているのがわかります(画像:東武鉄道)
ボイラー中央部の「罐胴」は新造品に交換(画像:東武鉄道)
ボイラー中央部の「罐胴」は新造品に交換(画像:東武鉄道)
作業完了前の検査を受けるボイラー(画像:東武鉄道)
作業完了前の検査を受けるボイラー(画像:東武鉄道)
先頭の「煙室」や中央部の「罐胴」など、一部は新造されています
先頭の「煙室」や中央部の「罐胴」など、一部は新造されています
運転室(キャブ)側には、電車のマスコンに相当する「加減弁」など、さまざまな弁やハンドルが装着済み
運転室(キャブ)側には、電車のマスコンに相当する「加減弁」など、さまざまな弁やハンドルが装着済み
石炭を燃焼させる「火室」の内部
石炭を燃焼させる「火室」の内部
ボイラー先端の煙室の内部
ボイラー先端の煙室の内部

先述した通り、この123号機の復元作業完了は、2021年冬を予定しています。その後は試運転へと移りますが、静態保存機を復元した車両であるため、試運転期間は通常よりも長く設定しているとのこと。営業列車のけん引は、2022年春ごろとなる見込みだそうです。

また、東武鉄道はこの日、SL「大樹」用客車である14系のうち、スハフ14-5の1両を、国鉄時代の旧型客車と同じ「ぶどう色2号」に変更すると発表しました。「昭和レトロ・ノスタルジー」な雰囲気をより味わえるよう、ということで、将来的には計3両がこの色になるということです。

塗装が変更されたスハフ14-5
塗装が変更されたスハフ14-5

【6月1日追記:一部表記を修正しました】

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