鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

東急、設備計測システム「鉄道版インフラドクター」を本格導入

2021年9月8日(水)12時55分

東急電鉄は7日、「鉄道版インフラドクター」を本格導入すると発表した。

鉄道版インフラドクター
鉄道版インフラドクター

「インフラドクター」は、レーザー計測器や高解像度カメラなどを搭載した自動車で設備を計測し、トンネルなどの設備の状況を把握できるシステム。鉄道版インフラドクターは、これを鉄道向けに変更したもの。レーザースキャナによる3次元点群データと高解像度カメラの画像データを取得、解析することにより、軌道周辺の建築物の限界範囲である建築限界の検査や、トンネル内の状況確認ができる。

鉄道版インフラドクターによる、トンネル壁面の3次元点群データ
鉄道版インフラドクターによる、トンネル壁面の3次元点群データ

これまで、建築限界の検査や、トンネル内の特別全般検査は、主に夜間に目視や計測などで実施してきた。特にトンネル検査については多くの人手が必要となり、検査精度のバラつき、技術継承や技術者不足、検査費用の増加などが課題となっていたという。今回の鉄道版インフラドクターの導入により、人間による検査・計測を機械計測に置き換えることでDX(デジタルトランスフォーメーション)化を図るほか、要注意箇所の効率的な抽出、検査後の事務作業の省力化を実現するという。

従来の建築限界検査の様子
従来の建築限界検査の様子
従来のトンネル内特別全般検査の作業風景
従来のトンネル内特別全般検査の作業風景

鉄道版インフラドクターの導入は、中小私鉄では2020年に東急グループの伊豆急行が本格導入しているが、大手私鉄では初の事例。東急では2019年以降に実証実験を実施しており、今回の本格導入に至った。鉄道版インフラドクターは、9月7日より東急線内で計測作業を実施。世田谷線、こどもの国線を除く東急線全線にて、建築限界検査、トンネル内特別全般検査に活用するという。

2021年9月8日(水)12時55分更新

鉄道コムの最新情報を無料でお知らせしますプッシュ通知を受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 大阪駅西側新改札口全面開業[2024年夏]
  • 広島電鉄 新乗車券システム「MOBIRY DAYS」本格導入[2024年9月]
  • 秩父鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]
  • 伊予鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]
  • 松浦鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]
  • 関東鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]

鉄道コムおすすめ情報

画像

「ドクターイエロー」引退発表

東海道・山陽新幹線の「ドクターイエロー」、2027年以降の完全引退発表。代替車は?

画像

京阪2200系復刻塗装

デビュー60周年の記念企画。2200系7両編成1本の塗装や車外銘板などを、1988年当時の仕様に復刻。

画像

「モード」を使いこなそう

カメラの設定は意外と知らずに使っている人も? 上達に不可欠なモード設定について、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

ビューさざなみ・わかしお復活

定期運用を退いた255系による臨時特急。9月7日に東京~館山間、8日に東京~安房鴨川間で運転。

画像

性能が良すぎて失敗?

JR貨物発足初期の機関車には、性能が良すぎて失敗した形式が。そんな3兄弟をご紹介します。

画像

6月の鉄道イベント一覧

梅雨のシーズンでもイベントは多数開催。6月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

381系ラストラン写真募集中!

いよいよ定期運用終了の381系。みなさまが撮影した写真を大募集!投稿はこちらから。