鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

新幹線試験車両「ALFA-X」のデザインを発表、JR東

2018年10月3日(水)14時42分

ALFA-X(イメージ)
ALFA-X(イメージ)

JR東日本は3日、新幹線試験車両「ALFA-X」のデザインと開発状況を発表した。

ALFA-Xは、次世代新幹線の開発を進めるための試験プラットフォームとして、JR東日本が設計・製作する車両。車両の愛称は「最先端の実験を行うための先進的な試験室(車)」を意味する。形式はE956形とし、2019年5月の落成を予定する。

車両は、トンネル突入時に発生する圧力波の抑制を目指すため、2種類の先頭車両形状を製作する。東京寄り先頭車の1号車は、E5系とほぼ同じ先頭長とし、圧力波の抑制と室内空間確保を両立する。先頭部の形状は、「削ぎ」や「畝り」、「拡がり」といった、風の流れによって作られる要素を取り込む。新青森寄り先頭車の10号車は、先頭長を従来より延長し、トンネル突入時の圧力波を抑え環境性能を追求する。先頭部の形状は、台⾞部を覆うせり出した造形、運転士を包み込む造形、後方に向けて滑らかにつなぐ造形の、3つの造形で構成する。

カラーリングは、周囲の色を取り込む明るいメタリックボディに、自然、都市間における人々の活発な行き交いを現したグリーンの帯を合わせる。また、ALFA-Xによって人々や情報がより親密に行き交う様を、クロス状の側帯で表す。

ALFA-Xのロゴマークは、文字をクロス状の側帯角度に合わせて整え、ALFA-Xの特徴であるIoTやAIなどのデジタルなイメージを表す。また、一部にグラデーションを用いることで、新幹線らしいスピード感と、先進的な技術を採用した新幹線が明るい未来に繋がることを表現する。

同社はあわせて、ALFA-Xが実施する試験内容の詳細についても発表した。安全性・安定性の追求として、地震発生時の制動距離低減のために「空力抵抗板ユニット」や「リニア式減速度増加装置」を搭載するほか、地震対策ダンパや台車モニタリングシステム、着雪しにくい車体構造を試験する。快適性の向上としては、動揺防止制御装置を搭載。環境性能の向上としては、2種類の低騒音パンタグラフを搭載する。メンテナンスの革新においては、地上設備や搭載機器のモニタリング装置を搭載。状態基準保全(CBM)の実現を目指すとしている。さらに、将来の自動運転を目指す上で必要となる機能の基礎研究も実施する。

2018年10月3日(水)14時42分更新

鉄道コムの最新情報を無料でお知らせしますプッシュ通知を受け取りますか?

鉄道未来インデックス

  • 大阪駅西側新改札口全面開業[2024年夏]
  • 広島電鉄 新乗車券システム「MOBIRY DAYS」本格導入[2024年9月]
  • 秩父鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]
  • 伊予鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]
  • 松浦鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]
  • 関東鉄道運賃改定[2024年10月1日(火)]

鉄道コムおすすめ情報

画像

「ドクターイエロー」引退発表

東海道・山陽新幹線の「ドクターイエロー」、2027年以降の完全引退発表。代替車は?

画像

京阪2200系復刻塗装

デビュー60周年の記念企画。2200系7両編成1本の塗装や車外銘板などを、1988年当時の仕様に復刻。

画像

「モード」を使いこなそう

カメラの設定は意外と知らずに使っている人も? 上達に不可欠なモード設定について、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

ビューさざなみ・わかしお復活

定期運用を退いた255系による臨時特急。9月7日に東京~館山間、8日に東京~安房鴨川間で運転。

画像

性能が良すぎて失敗?

JR貨物発足初期の機関車には、性能が良すぎて失敗した形式が。そんな3兄弟をご紹介します。

画像

6月の鉄道イベント一覧

梅雨のシーズンでもイベントは多数開催。6月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。

画像

381系ラストラン写真募集中!

いよいよ定期運用終了の381系。みなさまが撮影した写真を大募集!投稿はこちらから。