いよいよ万博開幕! 1か月前から臨時列車を運転
大阪市の夢洲では、2025年日本国際博覧会、通称「大阪・関西万博」が、4月13日から10月13日までの期間で開催されます。春のダイヤ改正は万博開幕の1か月前の実施ですが、JR西日本では万博に対応した列車を設定します。
メインとなるのが、新大阪駅と桜島駅を結ぶ臨時列車「エキスポライナー」。梅田貨物線を経由する列車で、途中停車駅は大阪駅(うめきたエリア)とユニバーサルシティ駅の2駅のみ。おおむね60分間隔での運転で、1日あたり12~14本が設定されています。終点の桜島駅では、万博会場との間を結ぶシャトルバスが運行される予定です。

この列車で主に使われるのは、特別車両の「JR WEST Parade Train」です。大阪環状線用の323系を改造したもので、桜島駅方の先頭車をラッピングしたほか、車内にもLEDパネルが設置されています。このLEDパネルには、車外に向けたカメラで撮影した映像が投影される予定で、オープンカーのような体験が楽しめます。ただ映像を写すだけでなく、大阪に関連したテーマや、万博関連のIP(万博公式キャラクター「ミャクミャク」など)が登場するARコンテンツもあるとのこと。万博会場との行き来でも楽しめる工夫が施されています。

万博関連の対応としては、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)、阪和線でも、普通・快速列車の増発を実施。新幹線でも、新大阪駅に9時台に到着する臨時「さくら」を設定するほか、繁忙期に運転する臨時「のぞみ」を追加設定し、万博関連輸送などの需要に対応します。
また、ダイヤ改正とは無関係ですが、JR西日本などは万博対応として駅の改良工事を進めており、弁天町駅の新設備は3月1日に供用を開始済み。桜島駅の臨時出場口も、3月24日に運用を開始する予定です。

こちらもJRグループのダイヤ改正とは関係ありませんが、関西の各私鉄でも、万博開催にあわせた列車増発が発表されています。
2024年12月21日にダイヤを改正した南海電気鉄道では、特急「ラピート」一部列車の速達タイプへの変更、「空港急行」の増発や一部列車の増結を実施しました。2025年2月22日にダイヤを変更した近畿日本鉄道は大阪~名古屋間の特急など、同日にダイヤを改正した阪神電気鉄道も阪神なんば線系統の快速急行(ただし平日のみ)を、それぞれ増発しています。
京阪電気鉄道では、万博開催期間中に、中之島駅発着の特急と快速急行を設定すると発表。中之島駅では、京阪バスによる事前予約制のシャトルバスと接続し、京阪線沿線と万博会場のアクセス性向上を図ります。
大阪メトロでは、1月19日に万博会場最寄りとなる夢洲駅を開業したほか、万博開催期間中には「子ども専用列車」「子ども優先列車」を中央線で運転します。日帰り教育旅行の輸送のための列車で、特に子ども専用列車は、大阪メトロでは珍しい通過駅がある列車という特徴があります。