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よみがえった東武のSL「C11-123」、復活までの軌跡をたどる

2022年7月16日(土) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

7月18日に、東武鉄道が復元作業を進めてきたSL「C11形123号機」が、いよいよ営業運転を開始します。

東武鉄道のC11形123号機
東武鉄道のC11形123号機

この123号機は、もとは1947年に江若鉄道向けに製造された車両。製造当時は「C111」と名乗っており、1957年からは北海道の雄別炭礦(ゆうべつたんこう)鉄道、1970年からは釧路開発埠頭で活躍してきました。1975年に引退し、以降は道内で静態保存されてきましたが、2018年に日本鉄道保存協会から東武博物館が同機を譲り受け、動態復元作業が進められることとなりました。

2018年から2022年まで、4年弱の期間をかけて動態復元作業が進められてきた123号機。その復元作業の模様を、鉄道コム編集部の取材写真で振り返ります。

約40年眠り続けたSL、動態復元作業のスタート

2018年11月14日、後に123号機となるC111が、東武鉄道の南栗橋車両管区に搬入されました。

50年近く静態保存されてきたとあって、さすがに現役車両よりは痛みが目立つ様子だった同機ですが、倉庫で保管されてきたため、屋外で雨ざらし状態の保存機よりは良好な状態でした。とはいえ、このまま現役復帰できる状態ではないため、これから年単位の時間を掛けて、部品の交換や修繕といった作業が進められることとなります。

なお、当時発表されていたスケジュールでは、同機の動態復元作業完了は2020年冬の予定。また、営業運転時の車両番号については未定となっていました。

南栗橋車両管区に搬入されたC111
南栗橋車両管区に搬入されたC111
SL検修庫の付近までバックで進入するトレーラー
SL検修庫の付近までバックで進入するトレーラー
厳重にカバーが掛けられたC111
厳重にカバーが掛けられたC111
カバーが取り外されました
カバーが取り外されました
C111のナンバープレート
C111のナンバープレート
運転室(キャブ)の屋根や石炭庫、従台車などは取り外されていました
運転室(キャブ)の屋根や石炭庫、従台車などは取り外されていました
動輪部分
動輪部分
C111の側面のナンバープレート。形式は「C11」と記載されていますが、国鉄製造のC11形と異なり、車番にハイフンは含まれていません
C111の側面のナンバープレート。形式は「C11」と記載されていますが、国鉄製造のC11形と異なり、車番にハイフンは含まれていません
左側面を見せたC111
左側面を見せたC111
クレーンで釣り上げられるC111
クレーンで釣り上げられるC111
位置を確認しながら慎重に降ろしていきます
位置を確認しながら慎重に降ろしていきます
あわせて従台車を運転室の下に挿入
あわせて従台車を運転室の下に挿入
無事に載線が終了しました
無事に載線が終了しました
動態復元作業の開始を前に、作業担当メンバーによる記念撮影。当時は新型コロナウイルスの感染拡大前でした
動態復元作業の開始を前に、作業担当メンバーによる記念撮影。当時は新型コロナウイルスの感染拡大前でした
蒸気ドームなどの取り外せる部品は、別の車両で搬入されました
蒸気ドームなどの取り外せる部品は、別の車両で搬入されました
ボイラーの運転室側。レバーや圧力計といった部品はそのままでした
ボイラーの運転室側。レバーや圧力計といった部品はそのままでした
運転室がない状態では、加減弁レバーなどはボイラーを操作するための機器ということがよくわかります
運転室がない状態では、加減弁レバーなどはボイラーを操作するための機器ということがよくわかります
運転室の右下には、かつての検査表記と思われる数字が残されていました。昭和44年(1964年)2月8日(?)、雄別炭礦鉄道時代のものでしょうか
運転室の右下には、かつての検査表記と思われる数字が残されていました。昭和44年(1964年)2月8日(?)、雄別炭礦鉄道時代のものでしょうか
こちらはボイラーとは別に搬入された部品類
こちらはボイラーとは別に搬入された部品類
運転室の屋根(左)と石炭庫(右)
運転室の屋根(左)と石炭庫(右)
石炭庫を運転室側から。中央の蓋から石炭をすくいます
石炭庫を運転室側から。中央の蓋から石炭をすくいます
石炭庫の側面には、釧路開発埠頭従業員の名前が残されていました
石炭庫の側面には、釧路開発埠頭従業員の名前が残されていました
運転室の両側面にも、釧路開発埠頭のものと思われるマークが残存していました
運転室の両側面にも、釧路開発埠頭のものと思われるマークが残存していました
搬入された椅子やナンバープレートなどの部品。右側に見える車票は、静態保存に向けた回送時に使用されたものでしょうか
搬入された椅子やナンバープレートなどの部品。右側に見える車票は、静態保存に向けた回送時に使用されたものでしょうか

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