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日本でここだけのシステムを採用 「山万ユーカリが丘線」の車両基地へ

2022年6月19日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

京成トラベルサービスと京成電鉄、山万は5月21日、「3600形ターボくん&こあら号で行く!山万ユーカリが丘線車両基地見学ツアー」を開催しました。

山万ユーカリが丘線の車両基地
山万ユーカリが丘線の車両基地

滅多に見学する機会のない山万の車両基地に入場できた今回のツアー。その模様を取材しました。

「ターボくん」でユーカリが丘へ

今回のツアーは、近年積極的に鉄道関連ツアーを開催している京成トラベルが、山万に持ちかけて実現したということ。京成上野駅から京成の「ターボくん」に乗り込み、今回のメインであるユーカリが丘を目指します。

「ターボくん」こと3668編成
「ターボくん」こと3668編成

まず最初に乗り込んだ「ターボくん」こと3668編成は、京成3600形のうちの1本。もともと6両編成で製造された3600形ですが、後に8両編成へ組み替えた際、先頭車6両が余剰に。この6両のうち4両にモーターを設置し、6両編成を組成する改造工事を実施したのが、現在の3668編成の登場の由来です。その愛称は、車両性能が他車よりも良いことから付けられたともいわれています。

ターボくんは、2017年に中間の2両が廃車され、現在は4両編成に。しかし、パッと見は2両編成×2本という、京成では1本のみの珍しい組成の車両として、ファンの人気を集めています。

先頭車どうしが繋がる「ターボくん」の中間。京成電鉄では、現在はこの編成でしか見られません
先頭車どうしが繋がる「ターボくん」の中間。京成電鉄では、現在はこの編成でしか見られません

ターボくんでユーカリが丘へ到着した一行は、山万ユーカリが丘線へと乗り換え。ここから貸切列車に乗車し、ユーカリが丘線を一周した後に、メインである車両基地へと入場します。

千葉県のニュータウンの一つであるユーカリが丘
千葉県のニュータウンの一つであるユーカリが丘
山万のユーカリが丘駅
山万のユーカリが丘駅

ユーカリが丘線は、不動産事業を手掛け、ユーカリが丘の開発にも携わる山万が、開発地域の交通手段として整備した路線。また、「ゆりかもめ」や「ポートライナー」と同じ括りの「新交通システム」の一つに数えられますが、現在では日本唯一となった「中央案内方式」のシステム「VONA」を採用する路線でもあります。

中央案内方式を採用している山万の軌道
中央案内方式を採用している山万の軌道
標準型の「側方案内方式」を採用している「ゆりかもめ」。山万とは軌道の形が異なります
標準型の「側方案内方式」を採用している「ゆりかもめ」。山万とは軌道の形が異なります

ユーカリが丘線の駅名は、「地区センター」や「公園」などと、まるで路線バスのようなものばかり。車両基地の最寄り駅も「女子大」駅で、地区センター駅や公園駅と同様に、駅前には女子大が……と思いきや、実は計画が流れてしまい、駅名に反して女子大のキャンパスは駅前に無い、というのは、コアなファンには有名な話(現在は女子大のセミナーハウスが駅前に立地しています)。そんな内容を車内放送で紹介しながら、貸切列車は路線を一周し、いよいよ車両基地へと入線します。

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