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事情さまざま、わずかな製造数で終わってしまった鉄道車両たち 東日本編

2020年5月26日(火) 鉄道コムスタッフ

珍車の宝庫で活躍した209系

209系1000番台は、常磐緩行線と地下鉄千代田線の増発に対応するため、1999年に投入された車両です。1030両が量産された209系ですが、1000番台は10両編成2本のみの製造に留まりました。

常磐緩行線用に製造された209系1000番台。現在は中央快速線で活躍しています
常磐緩行線用に製造された209系1000番台。現在は中央快速線で活躍しています

2016年3月までの千代田線乗り入れ列車では、JRの車両は代々木上原駅まで、小田急電鉄の車両は綾瀬駅までの運転となっており、両側の会社の車両による3社間直通運転は行われていませんでした。しかし、同年にこの直通運転が解禁され、JR東日本のE233系が伊勢原駅まで、小田急の4000系が取手駅まで、それぞれ乗り入れるように。3社の車両による運用の制限がなくなったことによって、各社の運用を効率化できたために、209系1000番台は常磐緩行線での運用を喪失。2018年に同線より撤退しました。

常磐線から撤退した209系1000番台の2編成は、E233系へのグリーン車組み込み工事に向け、予備車の確保が必要だった中央快速線に転属。2019年より、原則として東京~高尾間での運転に限定された形で、運用に就いています。

かつての常磐緩行線・千代田線では、209系1000番台のほか、国鉄時代に製造された試作車両の207系、千代田線の増発用に製造された営団(当時)06系と、それぞれ1編成のみ製造された珍しい車両が運転されていました。3形式4種類もの珍しいこの編成たちは、ファンの間で注目を集める人気車両となっていました。

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