相鉄・JR直通線開業

相鉄・JR直通線の開業でどう変わる?-ダイヤ編-

2019年11月25日(月) 鉄道コムスタッフ

11月30日、神奈川県を走る相鉄線からJR線に直通する「相鉄・JR直通線」が開業します。これまで相鉄線ユーザーが都心へ出るには乗り換えが必要でしたが、この直通線の開業で、渋谷・新宿方面へは乗り換え無しでアクセスできるようになります。

新たに開業する相鉄・JR直通線の試運転列車
新たに開業する相鉄・JR直通線の試運転列車

直通線開業とあわせて、相鉄ではダイヤなども大きく変わります。新しい相鉄線にどう乗れば良いか、ポイントごとに解説します。

この記事のポイント

・相鉄・JR直通線の開業で、相鉄本線から渋谷・新宿まで乗り換え無しでアクセス。池袋・大宮方面や成田空港へも乗り換えが楽に。

・日中時間帯は、相鉄線内で特急・各停となる列車が、それぞれ1時間に1本運転。ラッシュ時は特急が主体に。

・直通線開業とともに、相鉄本線・いずみ野線もダイヤ改正。横浜駅から大和駅、海老名駅などへの移動は、途中駅で直通線からの列車に乗り換えた方が早く着く場合も。

・埼京線などのダイヤも改正。快速列車の停車駅が変わるほか、日中の各駅停車は一部が武蔵浦和駅で折り返しに。

相鉄・JR直通線って?

相鉄・JR直通線は、相鉄本線の西谷駅から、新たに開業する「羽沢横浜国大駅」や、湘南新宿ラインのルートを経由して新宿駅に至る、新しい路線です。これまで相鉄沿線から都心へ出るには、最低でも1回の乗り換えが必要でした。直通線が開業すると、武蔵小杉や渋谷、新宿などへ、乗り換え無しでアクセスできるようになります。

相鉄・JR直通線。新駅の羽沢横浜国大駅や、湘南新宿ラインのルートを経由して、相鉄線と新宿駅を結びます(画像提供:相模鉄道)
相鉄・JR直通線。新駅の羽沢横浜国大駅や、湘南新宿ラインのルートを経由して、相鉄線と新宿駅を結びます(画像提供:相模鉄道)

所要時間は、二俣川~新宿間で最速44分。接続次第では横浜駅経由と大きな差はありませんが、混雑する横浜駅での乗り換える面倒が無くなるのが嬉しいポイントです。

相鉄・JR直通線の主要駅間所要時間と運賃
相鉄・JR直通線の主要駅間所要時間と運賃

また、武蔵小杉駅では湘南新宿ラインや横須賀線と同じホームから発着するため、これらの路線との乗り換えが便利に。横浜駅での乗り換え時は階段などの縦移動がありましたが、今後は同じホームで乗り換えが可能。池袋・大宮方面や、成田空港へのアクセスが、これまで以上に便利になります。

恩恵を受けるのは相鉄沿線だけではありません。小田急線ユーザーも、海老名駅始発の直通線列車に乗車すれば、遠回りかつ高額にはなってしまいますが、新宿駅まで座って移動できます。また、小田急江ノ島線では、大和駅における相鉄からの乗り換え客が減少し、混雑が緩和されるかもしれません。

さらに、横浜国立大学 常盤台キャンパスの北門から徒歩約10分の位置に、羽沢横浜国大駅が開業します。横浜国立大学へは横浜駅からバスが出ていますが、新駅の開業により、相鉄線のみならず、武蔵小杉など神奈川県東部エリアからも通学しやすくなります。

新たに開業する「羽沢横浜国大駅」
新たに開業する「羽沢横浜国大駅」
駅舎はレンガやガラスを多用し、年月が経つにつれて醸成されるデザインとなっています
駅舎はレンガやガラスを多用し、年月が経つにつれて醸成されるデザインとなっています

直通線のダイヤは?

直通線の基本的な運転区間は、海老名~新宿間です。JR線内は埼京線の延長のような扱いとなるので、新宿、渋谷、恵比寿、大崎の各駅では、埼京線・湘南新宿ラインホームから乗車できます。直通線を走る列車は、大崎から先、西大井、武蔵小杉、羽沢横浜国大の各駅に停車し、相鉄線内では「特急」または「各停」として運転します。

新宿~大崎間では埼京線・湘南新宿ラインのホームから乗車できます
新宿~大崎間では埼京線・湘南新宿ラインのホームから乗車できます

日中は、海老名~西谷間で大和駅、二俣川駅に停まる特急と、全区間で全駅に停車する各停が、1時間につきそれぞれ1本の運転。西谷~新宿間では、直通線の列車がおおむね30分に1本運転されるダイヤです。各種別は1時間間隔での運転ですが、西谷駅で横浜方面の特急・快速とそれぞれ接続しているので、実質的には30分間隔での乗車チャンスがあります。

西谷駅では、右の直通線からやってくる列車と、左の本線・いずみ野線の列車が接続します
西谷駅では、右の直通線からやってくる列車と、左の本線・いずみ野線の列車が接続します

平日朝ラッシュ時は、新宿方面は特急のみの運転。海老名駅5時43分発から8時12分発まで、9本の特急が15分~20分間隔(1本目を除く)で運転されます。このうち、海老名駅を7時40分に発車する特急は、新宿駅には8時45分に到着。9時始業の会社の場合、新宿や渋谷、大崎などへの通勤時には、この列車が始業に間に合う最後の列車となりそうで、混雑も集中しそうです。

同じく平日の夕ラッシュ時は、新宿駅から直通線の列車が約20分おきに出発。16時33分から22時51分までの間は、全ての列車が相鉄線内は特急運転となります。西谷駅では横浜駅発の快速と接続するほか、一部列車は二俣川駅でいずみ野線の列車とも接続するため、特急が停まらない各駅でも利便性が高まります。

直通線の始発列車は、土休日とも、新宿方面が海老名駅5:43発の特急新宿行き。海老名方面は新宿駅6時58分発の海老名行き(相鉄線内は特急)です。最終列車は、土休日とも、新宿方面が海老名駅22時11分発の特急新宿行き、海老名方面が新宿駅23時14分発海老名行きとなっています。下りの終電は少々早めのため、飲み会などでの時間管理にはご注意を。

ちなみに、平沼橋~瀬谷間といずみ野線の各駅へは、平日の場合、新宿駅を23時40分に出発する山手線に乗車し、品川駅、横浜駅を経由するルートがタイムリミット。大和~海老名間の各駅では、小田急線に乗車すれば、日付が変わる頃に新宿駅を出発する列車がタイムリミットとなっています。

変わる相鉄線のダイヤ

直通線開業にあわせ、相鉄線のダイヤも大きく変わります。

ダイヤ改正後の相鉄線路線図(画像提供:相模鉄道)
ダイヤ改正後の相鉄線路線図(画像提供:相模鉄道)

まず、直通線と接続する西谷駅が、新たに特急と快速の停車駅に追加。直通線と横浜駅発着の列車が相互に接続することで、利便性が向上します。なお、急行もこれまで通り運転されますが、西谷駅は通過となりますのでご注意を。

平日朝ラッシュ時には、西谷駅に停まる「通勤特急」、鶴ヶ峰駅と西谷駅に停まる「通勤急行」の2種別が、主にいずみ野線において、新たに運転されるようになります。これまで朝ラッシュ時は各停のみの運転だったいずみ野線ですが、ダイヤ改正後は速達列車が運転されるようになり、横浜方面への速達性が向上します。

日中時間帯の本線特急は、これまで1時間あたり2本の運転だったのが、横浜駅基準では1時間あたり3本に。さらに1時間に1本の直通線特急が運転されるため、西谷~海老名間では1時間あたり4本の設定となります。直通線の特急は西谷駅で横浜駅発着の快速と接続するので、実質的には全線で1時間あたり4本の特急サービスが提供されることとなります。また、二俣川以遠で各駅に停車する急行も、30分に1本運転されます。

相鉄本線の特急は1時間あたり3本の運転に
相鉄本線の特急は1時間あたり3本の運転に

夕ラッシュ以降、横浜駅発の優等列車は、海老名行きの急行と湘南台行きの快速が運転されます。二俣川~海老名間の各駅までは、これまでならば急行に乗車していたところですが、ダイヤ改正後は快速でどうぞ。西谷駅では直通線からの特急と接続するので、二俣川駅と大和駅へはこちらが先着。さらに特急は二俣川駅で海老名行きの各停と接続するため、二俣川以遠もこちらが先着となります。座って帰りたい場合は急行の座席を狙うのが良いですが、早く帰りたいという時には快速からの乗り継ぎがオススメです。

乗り継ぎの設定などで速達性が改善される一方で、これまでいずみ野線で運転されてきた特急は、今回のダイヤ改正で廃止されます。通過駅のある列車は通勤特急が運転されますが、これは平日朝ラッシュ時のみ。それ以外の時間帯は二俣川~湘南台間で各駅に停車する快速が最優等種別となるため、横浜~湘南台間は日中時間帯では6分ほど所要時間が増加します。

埼京線ユーザーにも影響が

相鉄線とともに、JR埼京線のダイヤも改正されます。

埼京線もダイヤが改正されます
埼京線もダイヤが改正されます

日中時間帯の運転間隔は、池袋~赤羽間が現在の最大11分間隔から最大8分間隔に、赤羽~武蔵浦和間は同15分間隔から13分間隔に、武蔵浦和~大宮間は同16分間隔から概ね10分間隔に変更。これまでよりも運転間隔が短くなるため、利便性が向上します。

また、早朝に運転している大宮方面~池袋間の列車を、池袋~新宿間で増発。朝通勤時間帯には新宿発着の一部列車をりんかい線直通へと変更するなど、早朝帯における大宮方面と新宿以南との移動が改善されます。

一方で、今回の改正で大きな変更点となるのが、快速の停車駅変更。これまで赤羽~大宮間では戸田公園、武蔵浦和、与野本町の3駅にのみ停車していた快速ですが、改正後は武蔵浦和~大宮間が各駅停車となり、所要時間が約3分増加することとなります。

また、快速の停車駅増加とともに、平日は日中・夕方、土休日はほぼ終日にわたり、武蔵浦和~大宮間の各駅停車が削減されます。武蔵浦和行きとなった列車でも、終点の武蔵浦和駅で快速に乗り換えることで、新宿方面から大宮方面へのアクセスは引き続き確保されます。

しかしながら、武蔵浦和駅の折り返しホームは下りホームの5番線。大宮方面からの快速から武蔵浦和駅始発の各駅停車へと乗り換える場合、階段やエスカレーターを挟んで隣のホームへ移動する手間が掛かってしまいます。

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