広島電鉄は4日、「駅前大橋ルート」の開業にあわせ、路面電車停留場や車内の案内放送、メロディ、路線カラーなどを一新すると発表しました。

駅前から駅ビル内に移転する広島駅停留場では、従来の有人案内に代え、電車の接近、到着、発車の自動放送を導入。あわせて、発車時に流れるメロディも変更します。発車メロディは、方向識別のため、紙屋町方面と比治山下方面で異なる曲を使用。紙屋町方面は、原爆ドームや平和記念公園方面であることから、平和への祈りを込めたメロディ、比治山下方面は、行先である広島港の波をイメージした軽やかなメロディとしています。
稲荷町停留場では、接近メロディを導入する一方、行先誤案内防止のため、電車接近案内放送から行先案内を削除。あわせて、電車接近案内放送に英語放送を追加します。駅前大橋ルートと同時に開業する松川町停留場でも、同様の放送を採用します。なお、これらの変更は、紙屋町東、紙屋町西、本通、原爆ドーム前にて、6月10日から試験的に先行導入中。今後は他の停留場・駅でも順次導入する予定です。
車内メロディは、始発停留場の発車後、終着停留場の到着前、次の停留場の案内、乗換停留場の案内、業務放送前の全パターンを更新。原爆ドーム前停留場到着前に流れる鐘の音も変更対象です。このほか、英語放送前のメロディを追加するほか、英語放送での次の停留場案内時に駅ナンバリングを案内します。
あわせて変更される路線カラーは、電車の一部方向幕(LED式を除く)や路線図などで仕様しているもの。広島駅~紙屋町東~広島港間の1号線は、広島港に向かう海のイメージを付加することと、2号線と色覚的に差をつける意味で、本開業を機に、従来のオレンジから水色に変更するとしています。

駅前大橋ルートは、8月3日に開業。広島駅停留場が広島駅ビル内に移転し、広島駅~稲荷町間の走行ルートも駅前大橋経由に変わります。これにより、5号線(広島駅~比治山下~広島港間)は稲荷町停留場経由に変更。稲荷町~比治山下間に松川町停留場が開業します。一方、猿猴橋町停留場は廃止となるほか、的場町停留場、段原一丁目停留場は、2026年春の「循環ルート」開業までの間は利用できなくなります。
