JR東日本東北本部は23日、仙台~小牛田・石越間で、臨時特急「イブニングウェイ」を運転すると発表しました。

「イブニングウェイ」は、金曜日の帰宅時間帯に設定される列車。仙台駅18時15分発の小牛田駅行き、仙台駅20時34分発の石越駅行きの2本の運転です。仙台~鹿島台間はノンストップで、鹿島台駅以遠は各駅に停車。所要時間は、仙台~小牛田間が最速34分と、普通列車(最速44分)よりも10分短縮しています。また、小牛田駅では石巻線、陸羽東線と接続するダイヤで、石巻方面、古川・鳴子温泉方面の所要時間短縮も実現しています。

使用車両は、キハ110系2両編成。リクライニングシートを装備した車両で、定員は1列車108人です。

同社では、「イブニングウェイ」用の「『在来線チケットレス特急券(トク割)』(50%割引)」も発売すると、あわせて発表しました。ネット予約サービス「えきねっと」で購入できる特急券で、50キロ以下(仙台~鹿島台・小牛田・田尻間など)が通常1290円(大人・通常期、以下同)、50キロ超100キロ以下(仙台~瀬峰・石越間など)が通常1730円のところ、前者は640円、後者は860円と、通常の半額で購入できます。当初の設定期間は、7月4日(金)から9月26日まで。乗車1か月前の10時から、乗車当日の出発時刻までの発売です。

JR東日本東北本部は、「イブニングウェイ」について、7月4日から9月26日までの金曜(8月15日を除く)に運転すると発表。10月以降についても、主に金曜日の運転を予定しているとしています。
「イブニングウェイ」に充当されるキハ110系は、JR東日本管内のローカル線普通・快速列車のほか、仙台エリアの臨時列車「快速湯けむり号」などで使われている車両。また、かつては特急「秋田リレー号」に使われていたこともありました。
「秋田リレー号」は、秋田新幹線の開業に向け、田沢湖線(盛岡~大曲間)が線路改良のため運休となった期間中、1996年から1997年まで運転されていた特急。北上~秋田間を北上線・奥羽本線経由で結んだ列車で、JR東日本では唯一の、ディーゼルカーによる定期特急列車でした。「秋田リレー号」以降、JR東日本では、JR北海道の「ノースレインボーエクスプレス」による臨時特急「ハーバーレインボー」などを運転した実績がありますが、これらは繁忙期などのスポット的な運転のみ。今回の「イブニングウェイ」は、あくまで臨時列車としての運転ではありますが、「毎週金曜」といった定期的に走るディーゼル特急は、JR東日本では久々の設定となります。