三菱重工業は19日、次世代新交通システムの新ブランド「Prismo」(プリズモ)を開発し、市場投入すると発表しました。

Prismoは、同社が新たに開発したエネルギーマネジメントシステムを採用した、全自動無人運転車両システム(AGT)の新ブランド。駅での急速充電と、走行中の回生蓄電により、駅間の架線レスを実現しており、従来のAGTシステムと比べ、約10パーセントの省エネ運行および約10パーセントのCO2排出量削減を実現するといいます。また、駅間の架線による給電が必要ないため、万一の停電時も、次の駅まで支障なく乗客を送り届けることが可能となります。
また、車両が走行する軌道は、進行方向を制御する「ガイドレール」を、従来の左右両側から車両中央下部に配置する「センターガイド方式」を採用しました。従来方式よりもガイドレールが半減し、軌道幅をスリムにできることから、架線レス化とあわせ、インフラ建設費の削減が期待できるといいます。
加えて、Prismoの車両製造は、CO2排出量を従来より大幅に削減している、同社の「カーボンニュートラルトランジションハブ三原」(三原製作所)が担当。インフラの物量削減とあわせ、新交通システムの製造・建設時のCO2排出量を、従来に比べ40パーセント以上削減するとしています。