東武鉄道は4月30日、2025年度の鉄道事業設備投資計画を発表。この中では、野田線(東武アーバンパークライン)で使用している60000系をリニューアルする方針が示されました。

60000系は、2013年にデビューした、6両編成を組む野田線用の車両です。野田線では、2025年3月に、5両編成の新型車両80000系の営業運転が始まっており、60000系も今後は5両編成へと順次短縮される予定となっています。

東武鉄道によると、60000系のリニューアルでは、5両編成化に加え、ドア上の「旅客案内表示器」を交換し、80000系と同じ仕様、配置に変更するなどの手を加えるのこと。また、80000系に設置されている、子ども連れの利用者に配慮したスペース「たのしーと」も、リニューアル時に60000系へ設置するとしています。
このほか、運転台の仕様を80000系と統一。加減速を操作するための「マスコンハンドル」は、従来は両手で握るタイプでしたが、これを80000系と同様、左手で握るタイプへと更新します。また、ワンマン運転用のカメラを車両側面に設置するほか、補助電源装置(SIV)を更新するとのことです。60000系は、2025年度は5本がリニューアルされる予定となっています。

このほか、今回の設備投資計画では、東上線用新型車両90000系2本の製作、野田線80000系4本の増備、高架化工事の推進や踏切の安全性向上、ホーム柵やバリアフリー設備の整備、大師線自動運転に向けた取り組みの推進、VR技術を活用した乗務員訓練用シミュレーターの導入、環境負荷低減策の推進などが盛り込まれました。投資額は、総額約498億円となっています。