広島電鉄は、8月3日に新線「駅前大橋ルート」を開業します。

駅前大橋ルートは、広島駅に乗り入れる広島電鉄路面電車の新たな路線。広島駅前の駅前通りなどを通り、稲荷町停留場を経由して比治山下停留場に至る、約1.1キロメートルのルートです。

4月現在は広島駅前から発着している路面電車ですが、駅前大橋ルートが開業すると、路面電車は駅ビルの建物内、2階に乗り入れる形となります。設備は4面4線で、A~Dの4つののりばと、降車用ホーム2面が設けられる計画。のりばは行先別に分離される予定です。路面電車ホームとJR線の改札口が階段なしで接続されるため、乗り換え時の移動時間は約70秒に短縮。さらに屋根のある空間での移動となるため、雨天時でも濡れずに乗り換えできるようになります。


駅前大橋ルートの開業によって、各方面に向かう路面電車も、広島駅付近で経由ルートが変わります。
広島駅から八丁堀・紙屋町方面に向かう系統では、広島駅を出ると、次は稲荷町停留場。従来よりも所要時間が約4分短縮されます。比治山下方面の系統では、稲荷町停留場経由にルートが変わり、所要時間は約4.5分短縮。稲荷町~比治山下間には、新たに松川町停留場も開業します。
また、2026年春には、新たな系統「循環ルート」の運転も始まります。的場町~稲荷町~八丁堀~紙屋町東~広電本社前~皆実町六丁目~的場町間を一周するルートで、都心部の利便性と回遊性向上を図るとしています。

なお、駅前大橋ルートの開業で、広島駅発着の路面電車のルートから外れる的場町停留場、段原一丁目停留場は、2026年春の循環ルート開業までの間、同ルート整備のため利用できなくなります。また、循環ルートの経由路線からも外れる猿猴橋町停留場は、駅前ルート開業と同時に廃止となります。
