JR東日本東北本部は17日、日中時間帯における設備メンテナンスの実施と、今後の方針について発表しました。

線路の設備メンテナンスは、これまでは主に夜間に実施されてきましたが、暗い時間における作業の安全性や、就寝時間帯の作業による周辺環境への影響といった課題がありました。加えて、近年は鉄道作業従事者の減少も課題となっていますが、同社はこの背景として、生産年齢人口の減少に加え、若年層が夜間作業を敬遠し、鉄道作業を就業先に選ばないことが考えられると説明しています。

これらの課題に対応するため、同社では、日中時間帯に列車を運休し、集中的に作業する設備メンテナンスを、一部の路線で実施してきましたた。これにより、鉄道作業従事者の働き方改革や環境改善を図り、サステナブルな設備の維持管理を目指すとしています。

東北本部管内では、2021年度より日中時間帯の設備メンテナンスを実施。これまでは、石巻線、奥羽本線新庄~院内間、陸羽東線鳴子温泉~新庄間、只見線など、比較的利用者が少ない路線・区間を対象としてきました。東北本部では、今後も鉄道作業従事者のさらなる減少が予想されるため、準備が整えば、実施線区・区間の拡大や、実施頻度の引き上げを実施すると説明。利用者の多い線区においても、日中時間帯の設備メンテナンスに踏み切る方針を示しています。