いすみ鉄道は14日、キハ52形125号車の営業運転を終了すると発表しました。

キハ52形は、国鉄時代に製造された一般型気動車。キハ20系グループの2エンジン搭載車として開発され、勾配の多い路線を中心に投入されていました。いすみ鉄道では、2010年までJR西日本の大糸線で運用されていた125号車を譲受。2011年4月より「観光急行」などで使用してきました。
同社は今回、車両の老朽化が顕著なこと、交換部品の調達が困難なこと、検査費用が高額なことなどから、8年に1度実施する必要がある「全般検査」(自動車の車検に相当)を実施せず、キハ52形の営業運転を終了することを決めたとしています。なお、いすみ鉄道線は、2024年10月に発生した列車脱線事故の影響で、現在も全線の運休が続いています。そのため、キハ52形による営業列車の運転は、2024年9月の臨時列車が最後となってしまいました。
いすみ鉄道では、キハ52形の引退を前に、大多喜駅構内でイベントを開催することを、あわせて発表しました。開催日は4月27日、5月10日、11日の3日間で、キハ52形の乗車体験会や車両展示、グッズ販売などを実施する予定。なお、会場の入場には、当日発売する「キハ52-125 引退記念切符セット」の購入が必要となります。
国鉄時代に多数が製造され、私鉄でも同系列車が導入されてきたキハ20系グループは、ひたちなか海浜鉄道のキハ205号車が2024年に引退したことで、いすみ鉄道のキハ52形125号車が最後の現役車両となっていました。