JR東日本は8日、「ウォークスルー改札」の実現に向け、顔認証改札機の実証実験を実施すると発表しました。

顔認証改札機は、事前に登録した顔情報などを認証することで、ウォークスルーで改札を通過できる設備です。きっぷの投入やSuicaのタッチの必要なく改札を通ることができるため、両手に大きな荷物を持つ乗客や、ベビーカーを利用する乗客の利便性が向上するとしています。

実証実験は、2025年秋ごろから2026年春ごろにかけて、上越新幹線の新潟駅と長岡駅で実施する予定。両駅に1通路ずつ顔認証改札機を設置し、新潟~長岡間の新幹線定期券(Suica FREXまたはSuica FREXパル)の利用者を対象に募集するモニター参加者により、機能を評価します。

また、JR東日本では、今回の実証実験の結果を受けて、顔認証による実証実験の対象を今後さらに拡大していくと説明。大人の休日俱楽部といった特定会員から、新幹線eチケットの利用者などへと、対象者を順次拡大するほか、エリアの拡大も検討するとしています。
ウォークスルー改札は、JR東日本の中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」に基づき、2024年12月に発表した「Suica Renaissance」の推進のひとつである、「改札はタッチするという当たり前を超える」を実現するための施策です。
同社では、ウォークスルー改札の実現に向けては、顔認証以外にもさまざまな方式を検討していると説明。2027年春ごろには顔認証以外の技術を活用し、在来線で実証実験を実施する予定です。さらに同社は、今後10年以内に、ウォークスルー改札の実現を目指していくとしています。