鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

西武、2024年に無線式列車制御システム「CBTC」の走行試験を実施へ

2023年1月18日(水)14時38分

西武鉄道は18日、無線式列車制御(CBTC)システムの導入を目指し、多摩川線で走行試験を実施すると発表した。

西武鉄道の車両
西武鉄道の車両

CBTCシステムは、無線を用いて列車間隔を制御し、列車運行の安全を確保する信号保安装置。地上信号機や、列車位置の検知を目的にレールに電流を流す「軌道回路」といった設備が不要となり、列車の間隔も地上の信号機位置に左右されないため、維持コストの削減や故障リスクの低減、効率的な運行が可能となる。加えて、無線通信により列車の位置と速度を常時把握するため、高度な自動運転の導入や、高度な踏切制御による「開かずの踏切」対策など、様々な技術革新の基盤システムとなるという。

従来式システム(ATS)とCBTCシステムの比較
従来式システム(ATS)とCBTCシステムの比較
高度な踏切制御のイメージ
高度な踏切制御のイメージ

同社が現在採用している保安装置システムでは、地上に設置した信号機を用いて列車間隔を制御している。これにより安全は確保されているが、信号機や軌道回路など、多数の設備を整備する必要がある。加えて、列車間隔は信号機の設置間隔によるため、必ずしも効率的な運行が可能とはなっていなかった。

従来システムとCBTCシステムでの列車間隔確保方法の違い
従来システムとCBTCシステムでの列車間隔確保方法の違い

同社では現在、「西武式CBTC」システムの開発に着手。同社が現在使用している「列車情報装置」を活用したもので、同社が保有する全車両、同社線に乗り入れる他社車両が既に対応設備を搭載していることから、効率的にCBTCシステムを実現できるとしている。

西武式CBTCのイメージ
西武式CBTCのイメージ

西武鉄道は、多摩川線でのCBTC導入スケジュールについて、2023年1月に実証実験に向けた準備工事に着手し、2024年度初頭に走行試験を開始するとしている。

2023年1月18日(水)14時38分更新
バナー

鉄道未来インデックス

  • 阪急京都線座席指定サービス「PRiVACE」導入[2024年7月]
  • 阪急2000系・2300系導入[2024年夏]
  • 駒沢大学駅リニューアル工事竣工[2024年夏]
  • 相鉄ゆめが丘駅リニューアル工事完成[2024年夏ごろ]
  • 津山駅リニューアル工事完了[2024年夏ごろ]
  • 大阪駅西側新改札口全面開業[2024年夏]
  • 広島電鉄 新乗車券システム「MOBIRY DAYS」本格導入[2024年9月]

鉄道コムおすすめ情報

画像

50系「快速ゆふいん号」

「SL人吉」用50系客車による臨時快速列車が、ゴールデンウィークに久留米~由布院間で運転。

画像

東武・近鉄「リアル桃鉄」

「リアル桃鉄」ふたたび。今回は東武と近鉄の2社で開催。フリーきっぷも登場。

画像

阪神なんば線15周年ロゴ

阪神なんば線開業15周年と、阪神・近鉄直通15周年を記念して、ロゴ掲出車両が運転。阪神は副標掲出も。

画像

「上沼垂色」復活

E653系4両編成1本が「上沼垂色」に。4月21日以降、「いなほ」「しらゆき」で運転。

画像

新幹線をアグレッシブに撮る!!

速いスピードで駆け抜ける新幹線。撮影のコツを、鉄道カメラマンの助川さんが解説します。

画像

3月の鉄道イベント一覧

ダイヤ改正の3月到来。鉄道旅行や撮影の計画は、鉄道コムのイベント情報で。