鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

JR西、鉄道設備の大規模遠隔監視システムを整備

2020年11月18日(水)17時37分

システムの概要
システムの概要

JR西日本は18日、鉄道沿線設備の各種情報を収集・蓄積・分析する、鉄道に適したシステムを、日本信号と共同開発したと発表した。

同社では、10月に「グループデジタル戦略」を策定し、1つの軸として「鉄道システムの再構築」に取り組んでいる。今回開発したシステムは、同社の鉄道システム再構築の柱となる「CBM」(予防保全)を実現するもの。鉄道沿線設備の各種情報を、IoTインフラネットワークや地上設備の状態監視センサーの整備によって、収集・蓄積・分析する。

このシステムでは、信号、電力、踏切といった鉄道沿線設備へ、センサやカメラを設置。これらが収集したデータを、線路沿いに約1キロ間隔で設置する「データ収集装置」が集約し、拠点へ送信する。これにより、遠隔地から検査結果が確認できるようになり、検査効率が大きく向上する。本システムでは、信号機や踏切といった鉄道沿線設備の多種多様なデータへの拡張性を実現するほか、鉄道沿線環境に耐え得る性能確保とセンサの小型・長寿命化、さらに自営通信網の活用による低コスト化が特徴だという。また、鉄道業界において同様のシステムを大規模に整備するのは、今回の例が日本初だとしている。

JR西日本はこのシステムについて、東海道本線・山陽本線米原~上郡間、大阪環状線、桜島線、福知山線尼崎~新三田間、奈良線京都~木津間を対象に、2022年度までに導入する計画。IoTインフラネットワークとセンサの整備に約11億円を投資するという。JR西日本では、検査の車上化など、他のCBMの取り組みとあわせ、鉄道設備の検査業務を2030年に約1割、特に近畿圏の電気関係設備においては約4割を、それぞれ削減することを目標に掲げている。

2020年11月18日(水)17時37分更新

鉄道コムお知らせ

画像

行きたいエリアに一票を

「青春18きっぷ」で行ってみたいエリアに投票してください。「旅と鉄道」共同企画

鉄道未来インデックス

  • 阪急京都線座席指定サービス「PRiVACE」導入[2024年7月]
  • 阪急2000系・2300系導入[2024年夏]
  • 駒沢大学駅リニューアル工事竣工[2024年夏]
  • 相鉄ゆめが丘駅リニューアル工事完成[2024年夏ごろ]
  • 津山駅リニューアル工事完了[2024年夏ごろ]
  • 大阪駅西側新改札口全面開業[2024年夏]
  • 広島電鉄 新乗車券システム「MOBIRY DAYS」本格導入[2024年9月]

鉄道コムおすすめ情報

画像

東武の新型「80000系」

野田線用の新型車両。2025年春より5両編成25本を導入。一部中間車は60000系から転用。

画像

あえて「車両が無い」鉄道写真

鉄道写真は、車両が写っている写真だけではありません。列車以外の鉄道写真の撮り方を、カメラマンの助川さんが解説します。

画像

車掌車なしの「SL大樹」

東武鉄道の「SL大樹」が、車掌車の連結なしでの運転を開始。C11形123号機けん引限定。

画像

京成宗吾車両基地拡充へ

宗吾車両基地の拡充工事起工式が11日に開催。工事概要などをご紹介します。

画像

ニコン「Z f」で鉄道写真

ヘリテージデザインのカメラ、ニコン「Z f」。見た目ばかりが話題になる同製品ですが、鉄道撮影では使えるのでしょうか。

画像

4月の鉄道イベント一覧

いよいよ新年度。本年度も鉄道コムをよろしくお願いします。鉄道旅行や撮影の計画は、イベント情報から。