長崎電気軌道は28日、2019年に引退した151号車、1051号車について、譲渡先が決定したと発表した。
151号車は、かつて箱根登山鉄道小田原市内線で活躍した車両。長崎電気軌道には1957年に譲渡された。同車は、「小田原ゆかりの路面電車保存会」によるクラウドファンディングにより、里帰りプロジェクトが実現。同会へと譲渡し、2021年2月に開業を予定する小田原市内の施設にて展示する。
1051号車は、かつて仙台市交通局で活躍した車両。1976年に仙台市内の路面電車が全廃された際、長崎電気軌道へと譲渡された。同車は、西武園ゆうえんちへの譲渡が決定。2021年春にリニューアルオープンする西武園ゆうえんちのテーマ、1960年代をイメージした「“あの頃の日本”の町並み」を構成する要素として、エントランス付近に設置する。
151号車と1051号車は、2019年までイベント車両として動態保存されていたが、車両維持管理が困難となったことにより、同年3月に営業運行を終了していた。なお、同時に動態保存を終えた701号車(もと東京都交通局2000形)の処遇については、長崎電気軌道は発表していない。