駆け抜けた名列車

急行「すずらん」 - 室蘭本線の華 北海道初の気動車急行

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室蘭本線経由で函館と札幌を結ぶ急行「すずらん」は、客車および気動車で運行された。写真はキハ58系による編成。室蘭本線沼ノ端付近 1974年 写真=RGG

函館~札幌間を室蘭本線、千歳線経由で運転していた進駐軍専用列車がルーツで、一部のみ日本人が乗車できる客車急行「洞爺」が、1956(昭和31)年11月に一般列車化された。その際、北海道のシンボル的な花である「すずらん」が列車名になった。そして60(昭和35)年7月、この列車は北海道初の気動車急行となる。使用車両は、本来は本州以南向けのキハ55系。客車より大幅にスピードアップしたが、耐寒性能が不足し、同年冬には2等車を二重窓の一般形キハ22形に変更し、翌年には北海道向け急行形のキハ56系に置き換えた。

以後、増発や他の名称の急行の吸収があり、68(昭和43)年10月には、不定期を含め昼行と夜行計6往復と隆盛をきわめた。しかし、それからは特急「おおぞら」「北斗」の増発による本数削減などにより衰退。80(昭和55)年からは昼行の不定期のみとなり、最終的に85(昭和60)年3月に全廃となる。

そして7年のブランクを経て、92(平成4)年7月、それまでの電車特急「ライラック」から分離する形で室蘭~札幌間の特急が登場し、これに「すずらん」の名が復活。当初は781系だったが、現在は785系を使用している。

文・松尾彦孝

<週刊朝日百科>歴史でめぐる 鉄道全路線 国鉄・JR

第37号(室蘭本線・日高本線)

2010年3月23日(火)発売

第37号の表紙画像
朝日新聞出版発行

  • ●懐かしい鉄道風景探しの旅 内浦湾の沿岸から道央へ近代の産声聴く郷愁の鉄路
  • ●クロニクル 石炭の運搬で北海道の重工業を支えた歴史
  • ●駆け抜けた名列車 急行「すずらん」、特急「北斗」
  • ●往年の車両たち C11形蒸気機関車、キハ56形気動車ほか
  • ●今を走る車両 14系客車、785系電車、711系電車ほか
  • 【連載】
    • 鉄道史の舞台/ディーゼル機関車の系譜
    • 評伝・鉄道の人/青木槐三

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