鉄道コム

鉄道コらム

全国で3例 1駅ごとに所在地の県が変わる連続3駅の区間とは

2022年7月9日(土) 鉄道コムスタッフ 冨田行一

ある県の駅を出たら、次の駅は隣の県というのはよくある話ですが、その次がまた異なる県の駅という例があります。そんな1駅ごとに所在地の県が変わる区間は、私鉄で1例、JRの在来線で2例。それらを紹介します。

私鉄の例は、東武日光線の柳生~藤岡間。埼玉県加須市にある柳生駅、群馬県板倉町にある板倉東洋大前駅、栃木県栃木市にある藤岡駅と「1県1駅」が続き、普通列車で順に下車すれば3県を短時間で訪ねることができます。

群馬県板倉町の板倉東洋大前駅。上り普通列車の停車駅は、1つ前が栃木県、1つ先が埼玉県の駅です
群馬県板倉町の板倉東洋大前駅。上り普通列車の停車駅は、1つ前が栃木県、1つ先が埼玉県の駅です

柳生駅から東に500mほどの場所には、埼玉、群馬、栃木の「三県境」もあります。平地にある三県境は全国的にも珍しく、「3歩で三県」が同スポットのフレーズになっています。

JRの例の1つは宇都宮線。栗橋(埼玉県久喜市)、古河(茨城県古河市)、野木(栃木県野木町)の3駅で、こちらも普通列車を乗り降りすれば手軽に3県をまわれます。なお、東武の柳生駅の南隣は新古河駅ですが、こちらは加須市。仮に古河市内に新古河駅があれば、同駅から藤岡駅まで4駅で4県ということになります。

JRのもう1例は肥薩線。矢岳(熊本県人吉市)、真幸まさき(宮崎県えびの市)、吉松(鹿児島県湧水町ゆうすいちょう)と続き、3駅で3県を旅できます。あいにく2020年7月の豪雨の影響で、その区間を含む八代~吉松間が不通に。「日本三大車窓」の1つもある区間だけに、鉄道での復旧を期待したいところです。

上記3例のほか、新幹線では上野~小山間(東京、埼玉、栃木)、名古屋~新神戸間(愛知、岐阜、滋賀、京都、大阪、兵庫)が1駅ごとに所在地の県などが変わる区間に該当します。下りの「こだま」の場合、新大阪駅で乗り換える必要があるので、通しで1駅1府県を6回続けて楽しむなら名古屋駅始発の「ひかり」531号、535号がおすすめです。

3~4駅で3都府県の例
3~4駅で3都府県の例

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

関連鉄道コらム

関連鉄道リポート

鉄道コムおすすめ情報

画像

側面はふたたびラッピングに

京急が2025年度に1000形8連2本の導入を発表。側面は「塗装」から「ラッピング」に戻る形に。

画像

JR東海の311系、6月末引退

名古屋圏で活躍した311系が6月末で定期運用終了。引退前の記念装飾掲出、廃車回送乗車ツアーも。

画像

「緑色のサザン」復活

特急「サザン」用の南海10000系1本が、6月からデビュー時の濃淡グリーンのツートンカラーに。

画像

名鉄の新型車両「500系」

既存の100系を置き換える車両。鶴舞線直通用として、2026年度より順次導入。

画像

ニコン「Z5II」の実力は?

スタンダード機でも性能充実! 鉄道カメラマンの助川康史さんが、ニコンの新ミラーレスカメラ「Z5II」の魅力をご紹介します。

画像

5月の鉄道イベント一覧

新緑がまぶしい季節となりました。5月のプラン立てには、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。