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これで君も鉄道はかせ!

小さなしあわせをあなたに 京急線の黄色い電動貨車【これで君も鉄道はかせ!】

2022年4月3日(日) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

京急線の駅や線路わきで、黄色くて短い、屋根のない電車の通過を見たこと、ありませんか?赤い車両が多い京急線に現れた謎の黄色い車両に、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。彼はいったい、何者なのでしょう。

京急線を走る謎の黄色い車両(写真左)。いったい何者!?
京急線を走る謎の黄色い車両(写真左)。いったい何者!?

彼の正体は、「デト11・12形」。鉄道用資材を運ぶ電動貨車で、週に2回、神奈川新町(新町検車区)~金沢文庫(金沢検車区)~久里浜工場間で荷物を運んでいます。お客さんを乗せない特殊な車両が、週に2度も決まった時間に走るのは、全国的にも珍しいことです。

ただ、彼の走る時間を知らない人が見ると、「珍しい電車を見た!」と、やはりトクした気分になるのでしょう。1977年に公開された映画「幸福しあわせの黄色いハンカチ」をモジり、いつの間にか「しあわせの黄色い電車」と呼ばれるようになりました。そして、この呼び名が、京急線を中心に1本だけ走っている特別塗装車両「イエローハッピートレイン」につながったのです。

黄色い電車と黄色い貨車。赤くないですが、どちらも京急の車両です
黄色い電車と黄色い貨車。赤くないですが、どちらも京急の車両です

この電動貨車、ほかに「デト17・18形」がいますが、荷物を運ぶのは基本的に11・12形。17・18形は、事故現場などに復旧道具などを運ぶ「救援車きゅうえんしゃ」の役目があり、普段は姿を見せません。

電動貨車が走るのは、月曜と木曜の昼間(祝日の場合はお休みです)。イエローハッピートレインとともに、出逢った人たちに「しあわせ」という荷物を届けてくれるでしょう。あなたも京急線へくり出し、小さなしあわせに会いに行きませんか?

【4月28日追記:一部表記を修正しました】

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