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いまを生きる初代京成スカイライナー

2021年11月6日(土) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

1978年に運転を開始した、京成電鉄の代名詞「スカイライナー」。40年以上の歴史のなかで、車両も何度か代がわりしています。が、その初代の車両が、じつはいまも生きていることはご存知でしょうか。

その車両とは、京成3400形です。1993年~1995年に8両編成5本が製造された普通鋼製車両で、2021年現在、同社における最後の「白い電車」です。見た目は3700形の色違いのようですが、その足回りには、1972年に製造された初代「スカイライナー」の車両、AE車の流用品が使用されています。

京成3400形。同社の「白い電車」として唯一の存在となった
京成3400形。同社の「白い電車」として唯一の存在となった

1990年より後継車のAE100形が登場し、AE車は運用を外されることになりました。しかし、その走行機器はまだ使える状態であり、これの再利用が決まります。3700形と似た鋼製車体を用意し、これにAE車の機器を搭載。こうして誕生したのが、3400形です。なお、書類上は「AE車は3400形に改造」となっており、廃車扱いではありません。AE100形は2016年に引退した一方、AE車は3400形に姿を変えて世代交代の波を生き残り、近年に至りました。

しかし、2020年以降、3150形の投入により、玉突きで3400形が順次廃車されています。2021年10月現在では3本が残っていますが、彼らの先行きもそう長くはないでしょう。

2019年に登場した、成田スカイアクセス線向けの最新車両3150形
2019年に登場した、成田スカイアクセス線向けの最新車両3150形

AE車としてのデビューから、来年で50年。通勤車両に転生しながら、半世紀にわたって走り続けたこの車両も、いつまで見ることができるでしょうか。

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