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一見おかしな東京行きの下り列車……ナゼ?

2021年8月4日(水) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

電車に乗る際に、方面を示すものとして、「上り」「下り」という案内を見ることがあります。

鉄道路線では、それぞれに起点と終点が定められており、起点駅から終点駅へ向かうものを「下り」、その逆を「上り」としています。多くの路線では、国の中心駅である東京駅や、同駅に最も近い駅が、起点駅に選ばれています。そのため、東京駅を出発する列車は下り列車のみ、到着する列車は上り列車のみとなっています(後述の例外を除く)。

しかしながら、武蔵野線では「東京行きの下り列車」という、一見おかしな列車が運転されています。これは、武蔵野線の起点が鶴見駅(旅客列車の起点としては府中本町駅)、終点が西船橋駅となっているため。武蔵野線の列車は西船橋駅から京葉線に乗り入れていますが、東京行きの列車については、西船橋駅で下り列車から上り列車へと変わっています。

武蔵野線の「東京行きの下り列車」
武蔵野線の「東京行きの下り列車」
武蔵野線と京葉線の路線図(国土地理院「地理院地図Vector」の標準地図に加筆)
武蔵野線と京葉線の路線図(国土地理院「地理院地図Vector」の標準地図に加筆)

ちなみに、山手線や京浜東北線、地下鉄各線のように、東京駅(や同駅に最も近い駅)をまたいで運転されている路線では、「上り」「下り」は使われず、山手線では「内回り」「外回り」、その他の路線では「北行」「南行」や「A線」「B線」として、各方向を呼び分けています。

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