2025(令和7)年7月7日は、和暦の年月日がすべて「7」で揃う、「スリーセブンの日」です。年月日がスリーセブンになるのは、1995(平成7)年以来、30年ぶりのこと。このような日には車両番号が「7」で揃う車両に乗ってみたくなる、というのは、鉄道ファンとして不自然なことではないでしょう。
しかし、700、7000番台を名乗る車両は全国に数多くあるものの、「車両番号すべてが『7』で揃う」という条件がつくと、該当する車両はかなり絞られます。2025年7月現在で存在するのは、京王電鉄と阪急電鉄に在籍する「7777号車」と、福井鉄道の「777号車」の計3両です。

京王の7777号車は、7000系7727編成の京王八王子方の先頭車両。この編成はデビュー当時から7727編成を名乗っていたわけではなく、1988年に製造された7713編成を改番したものです。もともと8両編成だった同編成ですが、2011年に別編成から供給された中間車を増結して10両編成化。この際、同形式の付番法則に従って車番を変更。編成名は7727編成となり、8両編成時代は7763号車を名乗っていた車両が7777号車となったのです。
7000系の車体はステンレス製。7727編成は、車体側面にコルゲートが入っており、一昔前のステンレス車の面影を色濃く残しています。京王では現在、側面コルゲート仕様の7000系初期車を中心に、車両の世代交代が進んでいます。7727編成は2025年現在も現役ですが、2026年以降に導入される2000系(2代目)によって運用を外れる確率は高いと思われます。先頭車としては国内唯一の7777号車も、寿命は長くないのかもしれません。

阪急の7777号車は、神戸線に所属する7000系7027編成の5号車(大阪梅田駅方から数えて5両目)に連結されています。同編成は1988年、6両編成として落成。1998年の8両編成化、2021年のリニューアル工事を経て、現在に至っています。こちらは現時点で置き換えの話もなく、当面は現状のまま運用されることになりそうです。なお、阪急には7777号車のほか、1111号車がゾロ目の車両として存在します。かつては3333号車もいましたが、こちらはすでに廃車となっています。

福井鉄道の777号車は、770形の第4編成の片割れ。元は名鉄の路面電車路線で走る同社の770形として製造されましたが、2005年の路面電車廃止を機に福井鉄道に譲渡。翌2006年に同社での営業運転を開始しました。現在、770形は、ともに名鉄から譲渡された880形とともに、路面電車区間と郊外区間にまたがる福武線で運用されています。
このほか、特定車両ではありませんが、東海道・山陽新幹線を走るN700系には、777形という形式が存在します。この形式は、16両編成の10号車として組み込まれているグリーン車。かつては、Z7編成に777-7、さらにはZ77編成に777-77と、7が5つ並ぶ車両もありました。しかし、両編成はN700A仕様への改造による改番、さらに前者はその後廃車となったため、現在7だけの車番を見ることはできません。
車両番号の規則性や編成組み換えによって生まれた7777号車。年月日が「7」で揃う令和7年7月7日に、ぜひ乗ってみてはいかがでしょうか。