JR西日本は、配給車「クル144形・クモル145形」を、2021年度中に引退させると発表しました。
配給車は、車両工場から車両基地へ、車輪をはじめとする車両部品を輸送する車両のこと。国鉄時代には広く活躍していましたが、次第にトラックによる輸送へと切り替わり、現在はJR西日本のクル144形・クモル145形の1編成のみに。これも今年度中の引退が発表され、近日中に配給車というカテゴリーが消滅することとなります。
ちなみに、配給車というカテゴリーは国鉄→JRのみの存在ですが、私鉄でも「電動貨車」などとして、類似した車両を導入しています。こちらも近年では活躍の場が減りつつありますが、近畿日本鉄道では車両基地へ入場する車両のけん引用車両として活躍。京浜急行電鉄では、JRの配給車と同様に、車両基地間での部品輸送用などとして定期的に運転されています。
さて、まもなく引退となるクル144形・クモル145形ですが、JR西日本では京都鉄道博物館にて特別展示を実施するといいます。展示期間は8月6日(金)から18日(水)まで。初日の6日には入線シーンを公開するほか、8日(日)の荷台配給物積み下ろし実演など、さまざまなイベントを実施する予定。感染対策に留意しつつ、最後の機会となる配給車の展示を見学してみてはいかがでしょうか。