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「吸収合併」で「路線総延長」に変化! 2025年度版大手私鉄「距離バトル」ランキング

2025年4月12日(土) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

私鉄の中でも規模が大きい事業者は、大手私鉄と呼ばれています。ただ、同じ大手私鉄というくくりであっても、その路線網の総延長はさまざま。500キロ以上の営業路線を持つ会社がある一方、50キロに満たない路線網の会社もあります。

大手私鉄の路線総延長が最も長いのは?
大手私鉄の路線総延長が最も長いのは?

特に2025年は、4月1日に京成電鉄と南海電気鉄道が、それぞれの子会社、すなわち新京成電鉄と泉北高速鉄道を吸収したため、大手私鉄各社の路線総延長ランキングに変動がありました。各社のランキングを見ていきましょう。

最も営業路線の総延長が長いのは、近畿日本鉄道。関西圏から名古屋圏まで23路線(ケーブルカー含む、ロープウェイ除く)を運営しています。総延長は501.1キロで、私鉄では唯一500キロを超える事業者です。

近畿日本鉄道の車両。同社は、JRを除く日本の鉄道事業事業者において、最も路線総延長が長い会社です
近畿日本鉄道の車両。同社は、JRを除く日本の鉄道事業事業者において、最も路線総延長が長い会社です

関東で最も営業キロが長いのは東武鉄道。総延長463.3キロ、12路線を保有しています。一方、路線総延長が最も短いのは、こちらも関東私鉄の相模鉄道。3路線42.2キロの小所帯で、旅客列車が走らない貨物線「厚木線」を含めても、総延長は44.4キロです。なお、関西私鉄で路線総延長が最も短いのは、48.9キロの阪神電気鉄道です。

関東で最も路線の総延長が長いのは東武鉄道
関東で最も路線の総延長が長いのは東武鉄道

4月1日で新京成電鉄を吸収合併した京成電鉄は、2024年度までは7路線152.3キロの路線を運営していました。今回、新京成線(26.5キロ)を京成松戸線として同社の路線網に組み入れた結果、京成の路線総延長は178.8キロに。それまで路線総延長ランキング5位だった西武鉄道(176.6キロ)を抜き、順位は7位から5位へ上昇しました。

同じく泉北高速鉄道を吸収した南海電気鉄道は、2024年度までの路線総延長は154.7キロ(ケーブルカー含む)でした。今回の合併では、泉北高速鉄道線(14.3キロ)が南海泉北線となり、南海の路線総延長は169.0キロとなりました。しかしながら、一つ上の順位だった西武鉄道を抜くことはできず、さらに京成電鉄に順位を逆転されたことから、総延長ランキングは6位から7位へと後退しています。

順位 社名 路線総延長 2024年度の順位
1位 近畿日本鉄道 501.1キロ 1位【→】
2位 東武鉄道 463.3キロ 2位【→】
3位 名古屋鉄道 444.2キロ 3位【→】
4位 東京メトロ 195.0キロ 4位【→】
5位 京成電鉄 178.8キロ 7位【↑】
6位 西武鉄道 176.6キロ 5位【↓】
7位 南海電気鉄道 169.0キロ 6位【↓】
8位 阪急電鉄 143.6キロ 8位【→】
9位 小田急電鉄 120.5キロ 9位【→】
10位 東急電鉄 110.7キロ 10位【→】
11位 西日本鉄道 106.1キロ 11位【→】
12位 京阪電気鉄道 91.1キロ 12位【→】
13位 京浜急行電鉄 87.0キロ 13位【→】
14位 京王電鉄 84.7キロ 14位【→】
15位 阪神電気鉄道 48.9キロ 15位【→】
16位 相模鉄道 42.2キロ 16位【→】

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