鉄道コムおかげさまで鉄道コムは25周年

鉄道コらム

鉄道コンテナの種類、どんなものがある?

2021年7月6日(火) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

現在の日本の鉄道における貨物輸送では、コンテナに貨物を載せる方式が一般的です。この鉄道用コンテナは、どのような種類があるのでしょうか。

まず「コンテナ」と言われて思い浮かべるのが「有蓋(ゆうがい)コンテナ」。「汎用コンテナ」とも呼ばれる一般的な箱型のものです。現在主流の「19D」や「20D」という形式のコンテナは、両側面に両開きの扉を有し、ここから中に荷物を出し入れすることができます。長さもさまざまで、現在主流のコンテナ貨車であるコキ100系には、19Dや20Dなどの12フィート(約3700mm)コンテナは5個、20フィート(約6000mm)コンテナは3個、30・31フィート(約9400mm)コンテナは2個積載できます。

全国各地の貨物列車で見られる、12フィートの有蓋コンテナ
全国各地の貨物列車で見られる、12フィートの有蓋コンテナ

有蓋コンテナの仲間には、生鮮品輸送を考慮して換気機能を加えた「通風コンテナ」や、断熱材を加えた「冷蔵コンテナ」、発電機を搭載して温度を一定に保つ「冷凍コンテナ」もあります。

有蓋コンテナと明らかに形が異なるのが「タンクコンテナ」。化成品などの液体物や、LNGガスのような気体を運ぶためのものです。面白いところでは、調味料や水飴など、食料品の運搬に使われたコンテナもあります。かつては長さ12フィートサイズが主流でしたが、近年は国際規格の20フィートサイズも普及しています。

液体物を運ぶタンクコンテナ
液体物を運ぶタンクコンテナ

また、さまざまな形のバリエーションが見られるのが「無蓋コンテナ」。鋼材や機械、土砂などの、有蓋コンテナでは運搬が難しいものに対応しています。また、粒状の貨物に対応するコンテナとしては、「ホッパコンテナ」もあります。

2021年1月の時点で、JR貨物では有蓋コンテナ・通風コンテナなどを約6万2000個保有。さらに、JR貨物の関連会社やその他の物流会社が保有する「私有コンテナ」もあります。この私有コンテナは、基本的にはデザインは自由。ワインレッドに塗装されたJR貨物のコンテナ(一部を除く)に加え、日本オイルターミナルやヤマトホールディングス、ランテックなど、さまざまなデザインのコンテナが、貨物列車を彩っています。

関連鉄道リポート

鉄道コムお知らせ

画像

回答でプレゼント抽選も

鉄道コムアンケートにご回答の方の中から、抽選で8名様に賞品をプレゼント

画像

好きな車両に一票を

東日本を走るクロスシートつき車両のなかから、好きな形式に投票してください。「旅と鉄道」共同企画

鉄道コムおすすめ情報

画像

JR新宿駅発の行先の変化

20年前には「恵比寿」「黒磯」「村上」といった行先が見られた新宿駅発の列車。現在と比較します。

画像

福岡市営地下鉄の新型車

空港線・箱崎線の新型車「4000系」。世界初採用の機器を搭載。2024年秋ごろにデビュー予定。

画像

813系ロングシート化改造

混雑緩和を目的に、813系246両が転換クロスシートからロングシートへ。12月から順次登場。

画像

現役国鉄型いつまで走る?

国鉄型の185系や103系は、いつまで走るのでしょうか?その行く末を分析します。

画像

一面の銀世界で鉄道写真撮影!

雪が降る季節だからこそ鉄道写真!「降雪」「雪煙」「霜氷」を絡めた撮影方法をプロが解説。

画像

12月の鉄道イベント一覧

2023年も残りわずか。師走の鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。